2020-4-13
代表取締役社長のマーティン・アームストロング氏
ホロジックは,1985年に米国で創業し,現在はマンモグラフィ・骨密度測定,診断・検査,婦人科用外科手術の3分野を主要領域に事業を展開する,女性医療のマーケットリーダーである。特にマンモグラフィにおいては,genius AI™を搭載した3D Mammography™「Selenia® Dimensions®」をはじめとする同社装置は世界をリードし,高い世界シェアを誇る。
今では複数メーカーのマンモグラフィにトモシンセシスを搭載しているが,トモシンセシスの技術を最初に開発したのはホロジックである。2020年は,ホロジックが世界で初めてトモシンセシス搭載マンモグラフィを発売してから10周年となる。トモシンセシスは,この10年で世界7500万人以上の女性の健康に寄与してきた。
そして2020年4月1日,ホロジックはトモシンセシスの新しいソフトウエア“3DQuorum™”をローンチした。3DQuorum™では,トモシンセシス撮影で得られた1mmスライス厚の画像から,genius AI™アルゴリズムにより画像情報の欠損がない6mm厚の画像“SmartSlice”を再構成することができる。トモシンセシス画像枚数を66%減らすことができるこの技術は,読影の負荷を軽減することが期待される。
●代表取締役社長 マーティン・アームストロング氏のメッセージ
ホロジックは近年,デジタルマンモグラフィのハイグレードモデル「3Dimensions™」,そしてSelenia® Dimensions®の新モデル「3D™ Performance」とハードウエアをローンチしてきましたが,今春,これら既存のマンモグラフィに新しいソフトウエア3DQuorum™を追加できるようにしました。昨今は,医療機器業界においても人工知能(AI)が注目されていますが,3DQuorum™は当社のAI技術genius AI™を用いた画像再構成アルゴリズムにより,画像の精度を担保しつつ,よりスピーディに読影ができることをめざしています。非常に多くの画像を読影する医師にとって,読影時間を短縮でき,よりスピーディに病変を検出することに貢献できると考えます。また,トモシンセシス画像のデータと比べてデータ容量の50%以上を抑えられるため,サーバ容量という隠れたコストに対してもメリットがあります。
ホロジックの製品の特徴は,アップデートに対応し,常に新しい技術を使用可能にする点です。マンモグラフィなどの装置は一般に,10年程度は使用することが前提ですが,装置のアップグレード,ソフトウエアのアップデートをしていくことで,たとえ10年前に導入した装置でも新製品に匹敵する画像検査ができることをめざしています。
日本国内では,診療報酬の関係で2D装置へのニーズも高いですが,同様に2Dが保険適用となっている欧州においては,トモシンセシスが一般的になる将来を見据えて,3D装置を導入することが主流となっています。2Dから3D™へとアップグレードも可能なホロジックの装置のように,常に新しい技術が使えるというのは,医療機関にとってメリットが高いと考えます。
ホロジックは,2019年までにFaxitron社(デジタルX線関連機器メーカー)や,SuperSonic Imagine社(超音波診断装置メーカー)を買収しました。特にデンスブレスト(高濃度乳房)の女性が多い日本においては,超音波検査の重要性も大きいため,今後,乳腺超音波にもフォーカスしてサービスを提供していく予定です。Women's Health Careに特化した企業として,これからも被検者と医療従事者の双方にメリットのある製品やサービスを提供していきます。
(文責・編集部)
●お問い合わせ先
社名:ホロジックジャパン株式会社
住所:東京都文京区後楽1-4-25
TEL:03-5804-2340
URL:http://hologic.co.jp/