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医用画像博覧会 2020 ニプロ - ヘルスケアIT 「使いやすい! の次へ」進化した「GOODNET 7」を発表し,ユーザーニーズに応える循環器診療ソリューションを提供

2020-4-13

7年ぶりにメジャーアップデートを果たした「GOODNET 7」

7年ぶりにメジャーアップデートを果たした「GOODNET 7」

「使いやすい! の次へ」が新バージョンのコンセプト

1999年に発表されたMultiframe DICOM PACSの「GOODNET」。循環器部門向けのPACSとして多くの導入実績を誇り,国内トップクラスのシェアを確保している。その背景には,ユーザーの声を製品開発にフィードバックし,循環器診療の臨床現場に求められる機能や操作性を提供し続けてきたニプロ(グッドマン)の姿勢がある。登場から20年の歩みの中で,GOODNETは進化をし続け,現在ではポータルの役割を担う「G-NAVI」,DICOMビューワの「GoodView」,Webソリューション「GOODNETWeb」,レポーティングシステムに加え,他社製解析アプリケーションとも連携するなど,循環器部門の統合管理ソリューションとして,高い評価を受けている。
そのGOODNETが,7年ぶりにメジャーアップデート。2020年4月に最新バージョンの「GOODNET 7」が登場した。
最新のGOODNET 7では,「使いやすい! の次へ」をコンセプトに掲げ,従来定評のあった操作性をさらに追究したことに加え,ネットワークの高速化や電子カルテシステムなどの高機能化といった臨床現場の環境変化に対応。医療機関全体で使用する上での利便性向上や安全性確保を高次元で実現している。

HIS端末へもDICOM画像を高速配信

まず,注目すべきは,院内におけるオリジナルDICOM画像の高速配信である。一般的なPACSでは,医療機関内の電子カルテなどのHIS端末への画像配信にJPEGなどの圧縮画像を用いることが多い。これにより高速での画像配信は可能であったが,一方で画質は妥協せざるを得なかった。しかし,GOODNET 7では,DICOM形式のデータを高速に配信可能。Webブラウザを用いるGOODNETWebでも,診断レベルのDICOM画像を閲覧できるようになった。DICOMビューワであるGoodViewだけでなく,GOODNETWebでも同様にDICOM画像を扱えるようになったことで,医療機関内各所の電子カルテなどのHIS端末から読影を行えるほか,IVUSなどの距離・角度・面積の簡易計測も可能なため,ユーザーにとっての利便性が大いに向上すると期待される。

「GOODNET 7」はDICOM画像をHIS端末の「GOODNETWeb」に高速配信可能

「GOODNET 7」はDICOM画像をHIS端末の「GOODNETWeb」に高速配信可能

 

DICOM以外の汎用ファイルを一元管理するG-NAVI

また,G-NAVIも「使いやすい! の次へ」と進化した。検索機能にインクリメンタルサーチを実装し,文字を入力するごとに候補を提示して,速やかに目的とする情報にアクセスが可能。加えて,GOODNET 7では,DICOM形式だけでなく,JPEGやMP4などの汎用画像・動画像データ,PDF,テキストファイル,Microsoft Officeの各ファイルも一元的に管理できるようになった。GOODNET 7でこれらのデータを取り込むと,患者属性情報で各データがひも付けされる。統合されたデータは,G-NAVIから展開することが可能だ。

「G-NAVI」ではPDFやWordファイルなどを一元管理

「G-NAVI」ではPDFやWordファイルなどを一元管理

 

GoodViewは,長尺画像の自動結合機能を採用

DICOMビューワのGoodViewも,高度化・多様化する循環器診療に対応すべく,機能強化が図られている。近年,特に閉塞性下肢動脈硬化症(ASO)などに代表される下肢動脈のインターベンションが増加していることを受け,血管撮影装置で撮影した動画像をフレーム単位で自動的に位置合わせして長尺画像を作成する自動結合機能を搭載した。従来,診療放射線技師などが手動で行っていた位置合わせをワンボタンで自動的に実施し,高精度な長尺画像を作成できるため,スタッフの省力化と作業時間の短縮を図れる。医療従事者の働き方改革にも寄与する機能だ。
このほかにもGoodViewでは,過去検査画像やレポートの分割表示といったビューワとしての機能に加えて,インターベンションにおいて重要となるIVUSやOCTの長軸画像構築,簡易計測といった手技を支援する機能を搭載している。

長尺画像の自動結合機能を追加した「GoodView」

長尺画像の自動結合機能を追加した「GoodView」

 

承認機能を追加したレポーティングシステム

GOODNET 7では,レポーティングシステムにも新機能が追加された。超音波検査の読影レポートなどに承認機能を設け,医師が承認したものだけをHIS端末から参照できるようにした。超音波検査の場合,担当技師がレポートを作成することがあるため,医師が確認・承認したレポートだけを配信し,安全性を確保する。なお,GOODNETWebでは,レポートの承認ステータスの管理を行える。
GOODNET 7のレポーティングシステムは,「FileMaker」(クラリス・ジャパン社)をベースに開発されており,カテ台帳,予定表,エコー台帳など,循環器部門の検査情報を統合的に管理。作成されたレポートはPDF形式で配信される。このほか,各種レジストリ入力項目の対応など,医療機関の運用に合わせた柔軟なカスタマイズが可能なのも,GOODNET 7のレポーティングシステムのアドバンテージである。

医療機関の運用に合わせてカスタマイズ可能なレポーティングシステム

医療機関の運用に合わせてカスタマイズ可能なレポーティングシステム

 

多様な解析アプリケーションとシームレスに連携

数々の新機能を採用したGOODNET 7であるが,以前から高評価を得ていた他社製の解析アプリケーション搭載システムとのシームレスな連携も当然可能である。連携するシステムとして,統合型血管解析システム「QAngio XA」やQFR解析をオプションで用意する3D心血管アンギオ画像解析システム「QAngio XA 3D」,血管内イメージング解析システム「QIvus」(いずれもMedis medical imaging systems社),統合型心機能解析システム「CAAS」,IVUS/OCT解析システム「CAAS IntraVascular」(ともにPie Medical imaging社),心エコー・画像解析システム「TomTec-Arena」(TomTec Imaging Systems社)がある。いずれも日本はもちろんのこと,海外の医療機関での豊富な実績を持つシステムだ。これらのシステムに搭載された解析アプリケーションの結果は,GOODNET 7で元データとともに一元管理が可能である。

「QAngio XA 3D」のQFR解析

「QAngio XA 3D」のQFR解析

 

高度化する循環器診療を支えるGOODNET 7

循環器診療では近年,モダリティやデバイス,ITの技術進歩により,高度化が著しく進んでいる。機能強化が図られたGOODNET 7は,高度化する循環器診療を支えるソリューションとして,重要な役割を担っていくだろう。

(文責・編集部)

 
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