2020-4-24
臨床用ハイエンド3T MRI「MAGNETOM Lumina」
●高い再現性と高速撮像をによる生産性向上を可能にする「MAGNETOM Lumina」
シーメンスの臨床向けハイエンド装置となる3T MRI「MAGNETOM Lumina」は,2019年3月の発売以来,臨床現場にメリットをもたらしてきた。MAGNETOM Luminaは,MR画像の高い再現性と検査の生産性向上をめざして開発されており,シーメンスの最先端の技術が詰め込まれている。
高い再現性を実現するのが,“BioMatrix Technology”だ。BioMatrix Technologyは,研究用ハイエンド3T MRIの「MAGNETOM Vida」に採用された技術コンセプトで,それを受け継ぐ形でMAGNETOM Luminaにも搭載された。MR画像は,被検者の体格など生理学的な特性の影響を受けてしまうが,BioMatrix Technologyによりその課題を乗り越えられた。BioMatrix Technologyは,“BioMatrix Sensors”“BioMatrix Tuners”“BioMatrix Interfaces”の3つの技術に大別される。BioMatrix Sensorsは,寝台に組み込まれたセンサが被検者の呼吸を常にモニタリングする。これにより,ナビゲータエコーの設定や呼吸ベルトが不要になり,作業の効率化を図れる。BioMatrix Tunersの技術には,頭頸部コイルにシムコイルを内蔵させて高精度のシミングを可能ににした“CoilShim”がある。CoilShimは,頭頸部の形状の影響によって生じる局所的な静磁場の不均一を高精度に補正。安定した脂肪抑制画像を取得できる。また,“SliceAdjust”では,スライスごとに最適なシミングを行うことによって,拡散強調画像などの画質を向上させることが可能だ。さらに,BioMatrix Interfacesの技術である“Select&Go”は,ガントリに配置されたタッチパネル式のモニタで容易にセッティングが可能。ポジショニングにかかる時間を従来装置と比べて30%短縮できる。
一方,生産性向上のカギを握る技術として搭載されたのが,高速撮像のアプリケーションをパッケージ化した“Turbo Suite”である。多断面同時励起・データ取得を行う“SMS(Simultaneous Multi-Slice)”や圧縮センシング(compressed sensing),パラレルイメージングといったアプリケーションを組み合わせて撮像が可能。SMSはアンダーサンプリングがないため撮像時間の大幅な短縮ができ,膝関節のルーチン検査ならば45~50%程度の時間短縮を図れるという。
(文責・編集部)
●お問い合わせ先
社名:シーメンスヘルスケア株式会社
住所:東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL:0120-041-387
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp/