2020-4-30
医療における多くの領域で,人工知能(AI)の利活用やその可能性への期待が高まっています。しかし,多様性が求められる医療において,AIの導く有用な結果を実際の診断に生かすのは「ひと」。2020年のザイオソフト/アミンは,機械学習に代表されるインテリジェンス技術を最大限に活用しつつ「ひと」がかかわるからこそ可能になる,いま価値ある診断画像を提案していきます。三次元医用画像認識技術「RealiZe」をはじめ,ザイオソフトが持つ多くのインテリジェンス技術が集約され,Ziostation2の多くのアプリケーションや機能として生かされています。
ここでは,Ziostation2に搭載されている最新アプリケーションの一部をご紹介します。
●CT心筋ECV解析
遅延造影相のデータから単純相のデータの差分を計算し(サブトラクション),ヘマトクリット値や左室内腔のCT値を利用して細胞外液分画(ECV:Extra Cellular Volume)を算出してマッピングします。非剛体位置合わせを利用した位置ずれの少ない差分ボリュームを基に正確なECVを算出します。ECVのBull’s eye map 表示では,全体,内膜側,外膜側に切り替えて表示が可能です。
次期バージョンではサブトラクション法に加えヨード法を追加します。また,心筋輪郭の自動抽出にRealiZeを用いることで抽出精度が向上します。
●椎体MPR(※標準搭載ソフトウェア)
脊柱のカーブに合わせたMPRシネ画像を作成します。脊髄パスを抽出することで,脊髄に沿ったCPRを作成し,シネ作成を行いたい椎体位置にポイントをクリック指定するだけでMPR画像を連続自動生成します。
〈RealiZeに対応し各種機能が一新〉
RealiZeによりデータオープンと同時に椎体や椎間板を自動認識し,椎体にラベリングを行います。
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●マルチステーション結合
複数の位置で撮像された,複数シリーズのMRIデータを読み込み,1つのシリーズに結合して観察し,別シリーズデータとして保存することができます。各撮像位置で異なる信号値を自動調整して観察しやすいWL/WWに調整した上で,表示し保存します。
〈保険収載でニーズの高まるDWIBS法での検査に最適〉
DWIBS法で撮像された画像の結合とコントラストの調整を,すべて自動で行うことができます。自動前処理機能とマクロ機能を使用することで,コントラストの調整,結合,画像出力までを一括で実施することができ,画像処理の時間を大幅に短縮し検査スループットの向上が期待できます。さらに,T1強調画像などのほかの画像との重ね合わせ表示ができ,腫瘍と臓器の形態的な位置関係も観察しやすい画像が作成可能です。
●CT気管支ナビゲーション
胸部CTデータを使用し,気管支の抽出を行い,任意のターゲットに合わせたルート作成を行います。気管支の走行に沿ったナビゲーションや,virtual bronchoscopy(VB)+MPR表示での周囲組織との観察が可能です。気管支内視鏡の術前シミュレーションや,術中のルート確認をサポートします。
〈仮想気管支鏡表示で気管支鏡検査をサポート〉
保険収載も決まり,ますます注目が高まる仮想想内視鏡観察モードで,気管支の分岐を確認しMPR像との同期で仮想内視鏡の表示位置を把握することで術前・術中のルートガイドをサポートします。RealiZeによって亜区域領域の細い気管支まで認識し,自動でラベリングすることが可能です。
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●お問い合わせ先
ザイオソフト株式会社/アミン株式会社
TEL:03‐5427-1921
URL:https://www.zio.co.jp/