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ITEM2025 バルコ ブースレポート 超解像度の32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」を中心に革新的な技術・製品をアピール

2025-5-7

バルコブース

バルコブース

バルコは,臨床現場のニーズに応える映像配信・画像統合ソリューションやサージカルディスプレイ,医用画像表示ディスプレイを精力的に開発し,ITEMでは毎年最新ラインアップを発表している。今回は,2025年に国内で発売予定の32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」を中心にブースを展開した。また,画像配信ソリューションコーナーでは,2012年に世界初のインテリジェント手術室向けに開発された非圧縮IPビデオソリューション「Nexxis」に統合された環境を再現。IVR室向けのワイヤレスソリューションや院外ライブ配信システム「Nexxis Live」のオンプレミス機能のほか,次世代パネル搭載の55インチサージカルディスプレイや操作室を効率化する49インチのウルトラワイド型ディスプレイなどの製品・技術が展示された。

●超解像度の32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」が登場

Coronis OneLooKは12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」の後継機種で,1画面で初めて日本乳がん検診精度管理中央機構の適合認定を取得した。モノクロを超える推奨輝度1200cd/m2,1300:1のコントラスト比で,輝度・色度をピクセル単位で補正(PPU)し画面ノイズを大幅に低減するほか,「i-Guard」フロントセンサーで常時画像補正を行う。色域は前身のCoronis Unitiより30%拡大し,同社独自のカラー階調補正技術「Steady Color」により一貫した色彩表現が可能である。高性能な画像処理とグラフィックスにより,迅速な画像読み込みとスムーズな再生を実現。RapidFrame技術も搭載し,動画像での検出率を向上している。さらに,直感的なワークフローやタッチパッドに加え,新たに搭載された「Touch Bar」では,スクリーンの下部に配置されたタッチボタンを押すだけで,使用頻度の高いアプリケーションをクリックすることなく起動できる。保証期間は5年間で,7年まで延長が可能である。
そのほかに,ITEM2024で紹介されたマルチモダリティ対応の32インチ8MPワイドディスプレイ「Eonis Color 8MP」や27インチ8MP超高解像度のデジタルパソロジー(病理学)向けディスプレイなども展示された。

32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」を最前面で紹介

32MPカラーディスプレイ「Coronis OneLooK」を最前面で紹介

 

ピクセル等倍で表示しても乳房のほぼ全体が観察できる。

ピクセル等倍で表示しても乳房のほぼ全体が観察できる。

 

新搭載の「Touch Bar」では,タッチボタンでアプリケーションをすばやく起動できる。

新搭載の「Touch Bar」では,タッチボタンでアプリケーションをすばやく起動できる。

 

●ディスプレイの遠隔管理が可能な「Medical QAWeb Enterprise」

医用画像表示ディスプレイ関連では,ディスプレイ管理ツールMedical QAWeb Enterpriseも紹介された。Medical QAWeb Enterpriseは,ネットワーク接続されたディスプレイの遠隔オートキャリブレーションや通電時間のモニタリングなどを可能にするソリューション。施設内のディスプレイの設置場所や状態,QAステータス,接続しているワークステーションなどを一元管理することが可能で,業務効率を向上する。また,通電時間のモニタリングにより故障発生の前にダウンタイム発生を予測するなど,品質管理に必要な労力やコストを削減しつつ,コンプライアンスを維持できる。海外を含めた遠隔地での接続も可能で,グループ病院内の全ディスプレイやワークステーションを管理できる。低コストで導入が可能なクラウド型,日本の医療施設でニーズが高いオンプレミス型の双方を提供している。

ディスプレイ管理ツール「Medical QAWeb Enterprise」

ディスプレイ管理ツール「Medical QAWeb Enterprise」

 

●院外ライブ配信システム「Nexxis Live」にオンプレミス機能を追加

映像配信/画像統合ソリューション「Nexxis」による映像配信環境を再現した画像配信ソリューションコーナーでは,IVR室向けのワイヤレスソリューションや院外ライブ配信システム「Nexxis Live」のオンプレミス機能などが紹介された。Nexxisは非圧縮,広帯域10Gbps IPでノイズフリーで遅延のない画像を提供可能で,アンギオ/X線TV手術室向けソリューション「Nexxis IVR Solution」や操作室のワークフローを改善する「Nexxis WorkSpot」,Nexxis Liveなどを展開している。そのうちNexxis Liveは,リアルタイムにカテーテル室や手術室の映像や音声を双方向で外部配信することで,エキスパート医師による技術支援や医学生へのバーチャル講義などが行える。また,手術室内とリアルタイムで会話やチャット,画面のアノテーションによるコラボレーションが可能である。近年,日本での導入事例が増加しているが,従来のクラウド型に加え,新たにオンプレミス機能が追加されることが紹介された。これにより,院内回線を使用し,院内の離れた場所と画像や音声の共有が可能になる。また,Nexxis Live用24インチマルチタッチ・ユーザーインターフェイスも参考展示された。

「Nexxis Live」のオンプレミス機能追加を紹介

「Nexxis Live」のオンプレミス機能追加を紹介

 

●新世代の55インチIVR用ディスプレイを参考展示

サージカルディスプレイコーナーでは,ITEM2024で紹介された55インチIVR用ディスプレイ(MDAC-8455)が参考展示された。同ディスプレイは,4Kの高輝度画質,高コントラストの次世代パネルで,保護ガラスの圧着にOptical Bonding技術を採用したことで映り込みを低減,明るい場所でも優れた視認性を維持できる上,ディスプレイ表面の清掃も容易に行える。また,広色域パネルにより内視鏡画像などの高い色再現性を実現する。そのほかに,43インチの新型ディスプレイも参考展示された。

55インチIVR用ディスプレイ(参考展示)

55インチIVR用ディスプレイ(参考展示)

 

●操作室のワークフローを改善する49インチウルトラワイド型ディスプレイ

操作室用の新たなディスプレイとして,49インチのウルトラワイド型ディスプレイも参考展示された。複数のディスプレイを統合し,1つのキーボードとマウスで複数のワークステーションを操作できる。操作室の省スペース化や省電力化に貢献する。

操作室のワークフローを改善する49インチのウルトラワイド型ディスプレイ(参考展示)

操作室のワークフローを改善する49インチのウルトラワイド型ディスプレイ(参考展示)

 

●お問い合わせ先
社名:バルコ株式会社(サージカル&モダリティ事業部 / ダイアグノスティックイメージング事業部)
住所:〒143-0006 東京都大田区平和島5-1-1 ヤマトインターナショナルビル 8F
TEL: 03-5762-8720
URL:https://www.barco.com/ja