2015-12-2
“SMI”で描出された血流を立体視できる
“Smart 3D”
RSNA 2015[第2日目:11月30日]
超音波のコーナーでは,2014年に日本国内で発表された血流イメージング技術である“SMI”を紹介した。東芝の超音波診断装置のハイエンドクラスである「Aplio」シリーズに搭載されるSMIは,従来は描出が困難であった微細で低流速の血流を非造影で可能にする技術である。これは,東芝の高分解能ドプラ技術である“Advanced Dynamic Flow”をベースに開発された。SMIは血流の描出不能の原因となっていたモーションアーチファクトの特徴を解析し,必要な情報のみを取得することで,描出を可能にした。このSMIは,がんや関節リウマチの早期診断・治療に貢献しているだけでなく,頸動脈プラーク評価への適応なども期待されている。2015年5月に開かれた日本超音波医学会において第15回技術賞を受賞している。
今回のRSNA2015では,SMIのアプリケーションとして,2015年10月から発売を開始した“Smart 3D”のデモンストレーションを行った。従来のSMIは,Bモードでの断面画像であったが,Smart 3Dでは3D画像で立体的に血流を評価できるようになった。腹部だけでなく,乳腺や甲状腺,上肢・下肢などの幅広い検査に利用できる。
このほか,shear wave elastography(SWE)のアプリケーションとして,剪断波の到達時間を等高線で表示する“Propagation”なども紹介された。
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