2015-1-13
小松研一 会長
一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は2015年1月8日(木),KKRホテル東京(東京都千代田区)を会場に,恒例の年頭所感発表会を開催した。小松研一会長は,集まった報道関係者を前に,2014年の画像医療システムを取り巻く環境について述べた上で,2015年の動向を説明。JIRAの活動を推進していく姿勢をアピールした。
小松会長は,まず2013年の11月に公布され,2014年11月25日に施行された「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」について言及した。同法の公布から施行まで1年間という短期間に詳細規則を準備しなければならなかったにもかかわらず,「医療機器の継続的な供給」に支障を来すことがなく施行できたことについて,小松会長は厚生労働省をはじめ,関係者に感謝の意を表した。さらに,小松会長は,同法の施行によって,医療用ソフトウエアも規制の対象となったことを大きなトピックスとして挙げた。そして,ガイドラインを作成したことや一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA),一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)とともに,一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会を設立したことなどを振り返った。
一方,わが国の成長戦略として,国を挙げて医療などのヘルスケア産業の振興を図っている中,国際競争力のある医療機器や治療機器をパッケージで輸出していくMEJ(Medical Excellence JAPAN)の活動が行われている。小松会長は,このMEJについても触れ,JIRAとして事業環境整備や技術支援を行っていくと説明した。また,国際化に関しては,医療機器の国際整合活動を進めるIMDRF(International Medical Device Regulators Forum)において,2015年に厚生労働省が議長国を務めることについて触れた。その上で,米国,欧州の医療機器団体との組織であるDITTA(International Congress of Diagnostic Imaging and Therapy Systems Trade Association)の議長国を2年間JIRAが務めると説明し,国際整合活動を牽引していくとの決意を示した。
加えて,小松会長は,2015年が,レントゲン博士によるX線の発見から120年目に当たると述べ,長年にわたり医学の発展に画像医療システムが貢献してきたことを説明。今後の技術開発について,形態情報,機能情報,代謝情報をより詳細に三次元情報として描出し,統合することで,安全・安心な医療につながると述べた。さらに,ICTと組み合わせることで,「場所と時間を超えた情報統合」により,効率的な医療に貢献すると解説した。
最後に,小松会長は,会員企業と技術開発を進めグローバル活動を展開することで,日本の医療技術を世界に発信していきたいとまとめた。
●問い合わせ先
一般社団法人 日本画像医療システム工業会
事務局
TEL 03-3816-3450
http://www.jira-net.or.jp/