放射線部門業務システム「ACTRIS」(ジェイマックシステム)
タスク・シフト/シェアを考える
2025-6-30
はじめに
当社は,放射線部門業務システム「ACTRIS」を販売し,20年余りの運用実績がある。
新機能については「医療安全のための効率化,蓄積データの活用」をコンセプトにおき,ユーザー自身でシステム調整できるよう,使い勝手の向上や情報共有を促進できる製品へ,毎年ブラッシュアップを行っている。
今年はタスク・シフト/シェアに注目し,新たに追加された業務をサポートする新機能を発表したので,その一部を紹介していく。
画像所見報告記録機能
当社は,2023年6月の「生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の画像(STAT画像)所見報告ガイドライン」(以下,ガイドライン)の公表を受け,医療機関内でデータベース化されていないことが多いSTAT画像所見の報告(以下,STAT画像報告)の記録と活用を行う画像所見報告記録機能をACTRISに搭載した。
この機能は,ガイドラインに記載されている「放射線科医師による所見と自ら記載の所見との整合性を確認する」「放射線科医師を含めて共有できる」ことを目的とした機能である。医療施設の中にはSTAT画像報告関連の運用が明確に決まっていない施設が多いため,汎用性を持たせ多くの施設に利用していただけるよう実装している。
●特長
・報告内容はプルダウンで選択(図1)
STAT画像報告の記載形式をプルダウンで選択式にすることで,入力時間を削減でき迅速に記録が可能である。また,選択する内容についてはユーザー側で調整可能であり,各施設の運用に合わせた構築ができる。

図1 STAT画像の報告画面
・報告の検索と集計
記録した検査や報告内容を集計し,一覧にして出力することが可能である。その情報を基にフィードバックを行うことで,報告者の読影力向上に生かすことが期待できる。
・他システムとの連携を想定
施設によって電子カルテやレポーティングシステムに記録することもある。当社の画像所見報告記録機能は,どちらにも対応できるよう記録した内容を他システムに送信する機能を備えている。
汎用チェックリスト機能
タスク・シフト/シェアによって医師や看護師の一部業務が診療放射線技師も可能になり,業務量が増加し多様になっていくと予想される。当社はその部分をサポートできるよう,汎用的なチェックリストを作成,記録できる機能をACTRISに実装した。
●特長
・自由度の高いチェックリストの作成画面(図2)
システムに組み込まれていた場合,ユーザー側で内容を編集できず運用の変化に迅速に対応できないことが多いと考えられる。ACTRISでは,チェック項目の内容や配置,必須項目の指定などユーザーが編集可能である。

図2 チェック項目作成画面
・入力内容のデータベース化
入力内容はデータベース化され集計が可能なため,誰がどの業務を行ったか明確にすることができる。
●問い合わせ先
株式会社ジェイマックシステム 営業部
〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL 011-221-6262
E-mail sales@j-mac.co.jp
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