2018-7-9
富士フイルムメディカル(株)は,病院内の各診療システムで管理されている,検査画像,バイタル情報,処方などの診療データを1つに集約・表示する統合診療支援プラットフォーム「CITA Clinical Finder(シータ クリニカル ファインダー)」に新たに画像診断レポートの既読・未読を管理する既読管理ソリューションを追加した新バージョンを提供開始する。
なお,本システムを,7月11日から13日に東京ビックサイト(東京都江東区)で開催される「国際モダンホスピタルショウ2018」に出展する。
近年,画像診断レポートの未読や診断結果の見落としが報告されている。画像診断報告書等の確認不足に関する医療安全対策について,厚生労働省から昨年11月と今年6月に注意喚起の通知が出た※1。これを受け現在,医療機関それぞれが,画像診断レポートの見落としを防ぐ仕組み作りを進めている。
「CITA Clinical Finder」は,患者の診療情報や診療プロセスの全体像を迅速に把握可能としチーム医療をサポートするシステムとして,2015年の4月に発売された。検査画像や所見レポートなどの患者の診療情報を一覧表示する「統合診療支援ポータル」機能や,任意の患者を一覧に表示して患者属性や診療文書・同意書の有無や検査の実施状況などの診療情報を表示し,ケアプロセスを可視化する「クリニカルフロー」機能など,情報を目的に応じて自由に活用できる点で高い評価を得ている。
今回バージョンアップにあたり新たに追加された画像診断レポートの既読管理ソリューションは,診療における様々なシーンでレポートの既読・未読管理をサポートする機能。クリニカルフローに未読アイコン表示をすることで,医師は自分の受け持つ患者を一覧表示し,検査レポートの未読・既読を一括で把握できるようになった。
また,電子カルテにログインした際,未読レポートがあればCITAを立ち上げなくてもアラートを表示する電子カルテとの連携機能や,レポートの既読管理をする医療情報部等の管理者向けに,未読レポートを一覧表示する機能も搭載しており,主治医を中心に多職種協働でレポートの未読・既読管理を行える。
※1 「画像診断報告書等の確認不足に関する医療安全対策について」(厚生労働省医政局総務課医療安全推進室)
●製品名
統合診療支援プラットフォーム「CITA Clinical Finder バージョン2.1」
●主な特長
(1)放射線・生理・内視鏡・病理など各種検査を統合に管理可能
RISや病理システムなど単独の部門システムでは実現できない,検査を横断した統合的な既読管理を実現する。
(2)患者単位の管理だけではなく,複数患者をまたいだ一括管理が可能
クリニカルフローや管理者用画面で自分の受け持ち患者等の未読状況を一覧でき,効率的な既読管理を実現する。
(3)CITAクリニカルフロー上に未読アイコンを表示
CITAクリニカルフロー上にレポートの未読アイコンを表示する。主治医が受け持つ患者一覧を閲覧することで放射線や内視鏡,病理,エコーなどの検査レポートの既読・未読を一括で把握することができる。
(4)タイムライン上に未読アイコンを表示
患者個人の経時的な情報を参照できるタイムラインへも,検査エリアに未読アイコンが表示される。一人の患者が複数の検査を受けている際の見落とし防止をサポートする。
(5)通知機能でCITAにログインせずとも未読状況を把握可能
電子カルテにログインした際,未読レポートがあれば,CITAが立ち上がっていなくてもアラートを画面中に表示する。レポートの改版があった場合も,改版通知が表示される。
(6)部門システム側での既読管理と連携可能
部門システム側で既読操作を行った際に情報連携し,CITA側での一元管理が可能。
(7)管理者用ワークリストで未読を管理し,データ出力も可能
マネジメント層の医師や医療情報部など,レポートの既読管理を行う管理者が院内もしくは自部門内の未読レポートの有無を一覧で把握することができる。データの出力も可能。
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/