2021-1-18
オリンパス(株)は,光学拡大機能付き大腸ビデオスコープ「CF-XZ1200 L/I」を 2021年1月21日(木)から日本国内で発売する。本製品は,従来製品※1 の最大拡大倍率95倍を上回る 135倍※2 の光学ズームを搭載している。より高倍率の拡大観察によって,大腸病変の高精細な診断をサポートする。また従来の面順次式※3 よりも処理速度の速い高速面順次※4の採用により,動きの早い腸の蠕動運動などに対しても色ずれが軽減されたなめらかな画像取得を可能にした。
※1 大腸ビデオスコープ CF-HQ290Z
※2 4K 対応 LCD モニター OEV321UH 使用時。
※3 面順次式とは,赤(R)・緑(G)・青(B)の光を順次に出射させて映像を作り出す方式。
※4 高速面順次はEVIS X1ビデオシステムセンター OLYMPUS CV-1500との接続時のみ可。
●発売の背景
大腸がんは,国内がん死亡数第2位・罹患数第1位と,近年増加傾向にある。一方,大腸がんは早期段階で発見された場合90%以上が完治すると報告されており,内視鏡検査による早期発見・治療が重要。大腸がんなどの病変の詳細を観察するには微細な血管や粘膜の模様を観察する必要があり,高倍率での観察が重要である。本製品は最大135倍の拡大観察が可能で,粘膜の表面を高精細に観察することができ,より確実かつ効率的な診断をサポートする。なお,本製品は2020年7月に日本国内で発売した内視鏡システム「EVIS X1」シリーズのスコープラインアップのひとつ。同社は,本製品をはじめとした,独自技術の実現により,世界中の内視鏡医のサポートを行い,患者さんの負担軽減と内視鏡診断・治療の質的向上を目指す。
●主な特長
1. 最大135倍の高倍率化と,高感度CMOS イメージセンサー採用による高画質の実現
最大拡大倍率135倍の光学ズームを搭載し,対象病変を高倍率で観察することが可能。これにより,さらに微細な粘膜模様や血管走行の観察のサポートを実現した。また,高感度CMOS イメージセンサーを採用しているため,ノイズが少なくハイビジョンを上回る高画質(HQ画質)で観察することができ,さらに質の高い拡大診断をサポートする。
2. 高速面順次の採用により,色ずれが少なく,よりなめらかな画像取得を実現
本製品の撮像方式は高速面順次を採用している。毎秒120回の高速点灯により,3色の光が切り替わる際に生じる色ずれを軽減させ,よりなめらかで高品質な画像取得を実現する。
3. 新型操作部「ErgoGrip」採用により,術者のユーザビリティ向上
より優れたユーザビリティを追求した,新たな操作部「ErgoGrip」を搭載。軽量化に加え,アングルノブ設計・スコープスイッチ形状・ボタン位置などを見直すことで,術者にとって操作性の向上・検査時のストレス低減に貢献する。
●問い合わせ先
オリンパス(株)
www.olympus.co.jp/