2021-2-17
上部消化管汎用ビデオスコープ
OLYMPUS GIF-XZ1200
オリンパス(株)は,光学拡大機能付き上部消化管ビデオスコープ「GIF-XZ1200」を2021年2月22日(月)から国内で発売する。
上部消化管ビデオスコープは,食道・胃・十二指腸など,上部消化管の内視鏡診断・治療を行う際に使用する。今回発売する「GIF-XZ1200」は,従来製品※1の最大拡大倍率100倍を上回る125倍※2の光学ズームを搭載している。より高倍率の拡大観察によって,病変の高精細な診断をサポートする。また従来の面順次式※3よりも処理速度の速い高速面順次※4の採用により,色ずれが軽減されたなめらかな画像取得を可能にした。
同社は,本製品と2021年1月に発売した光学拡大機能付き大腸ビデオスコープ「CF-XZ1200 L/I」を内視鏡システム「EVIS X1」シリーズのスコープラインアップに加えることで,さらに質の高い拡大診断へ貢献していく。
※1 上部消化管ビデオスコープ GIF-H290Z
※2 4K対応LCDモニター OEV321UH使用時。
※3 面順次式とは,赤(R)・緑(G)・青(B)の光を順次に出射させて映像を作り出す方式。
※4 高速面順次はEVIS X1ビデオシステムセンター OLYMPUS CV-1500との接続時のみ可。
●発売の背景
がんなどの病変は早期に発見された場合,低侵襲治療を行うことができ,患者のQOL(Quality of Life:生活の質)の向上に寄与する。病変が進行すると粘膜の模様や血管走行に異常が現れるが,初期段階では,拡大しなければ発見が難しい微細な変化のため,拡大観察での確認が必要となる。また発見した病変の広がり具合や深達度を拡大観察で診断することも,患者の治療方針を決める上で重要とされている。そのため,より高倍率・高画質な拡大観察へのニーズは高まっている。本製品は最大125倍の拡大観察が可能で,粘膜の表面を高精細に観察することができ,より確実かつ効率的な診断をサポートする。なお,本製品は2020年7月に日本国内で発売した内視鏡システム「EVIS X1」シリーズのスコープラインアップのひとつ。同社は,本製品をはじめとした,独自技術の実現により,世界中の内視鏡医のサポートを行い,患者の負担軽減と内視鏡診断・治療の質的向上を目指す。
●主な特長
1. 最大125倍の高倍率化と,高感度CMOSイメージセンサー採用による高画質の実現
最大拡大倍率125倍の光学ズームを搭載し,対象病変を高倍率で観察することが可能。これにより,さらに微細な粘膜模様や血管走行の観察のサポートを実現した。また,高感度CMOSイメージセンサーを採用しているため,ノイズが少なくハイビジョンを上回る高画質(HQ画質)で観察することができ,さらに質の高い拡大診断をサポートする。
※ポリープモデルを撮影
2. 高速面順次の採用により,色ずれが少なく,よりなめらかな画像取得を実現
本製品の撮像方式は高速面順次を採用している。毎秒120回の高速点灯により,3色の光が切り替わる際に生じる色ずれ※5を軽減させ,よりなめらかで高品質な画像取得を実現する。
※5 点灯する光の色が切り替わる際に起こる現象で,画像内で色がちらついて見えること。
3. 新型操作部「ErgoGrip」採用により,術者のユーザビリティ向上
より優れたユーザビリティを追求した,新たな操作部「ErgoGrip」を搭載した。軽量化に加え,アングルノブ設計・スコープスイッチ形状・ボタン位置などを見直すことで,術者にとって操作性の向上・検査時のストレス低減に貢献する。
●問い合わせ先
オリンパス(株)
https://www.olympus.co.jp