2025-7-25
- オリンパスとリバイバル社は,スワン・エンドサージカル社に対する両社の最初の投資として6,500万ドル(約96憶円※1)を共同出資
- スワン・エンドサージカル社は,低侵襲治療のためのエンドルミナルロボティクスを開発
- 両社が事前に合意したマイルストーンを達成し,期間が満了した場合,両社の出資は最大合計4億5,800万ドル(約676憶円※1)に達する可能性
オリンパス(株)(以下,オリンパス)は2025年7月25日,エンドルミナルロボティクスの開発を加速するため,米国Revival Healthcare Capital(本社:テキサス州,以下,リバイバル社)との契約締結を発表した。オリンパスとリバイバル社は,新会社「Swan EndoSurgical」(以下,スワン・エンドサージカル社)を共同で設立し,将来の消化器医療における革新的なロボットシステムの開発に取り組んでいく。
エンドルミナルロボティクスは,より多くの医療従事者が革新的な手技を安全に実施できるようにすることで,患者にとって安全で回復の早い治療の選択肢を広げることを目指している。この画期的な技術革新は,処置の精度と効率を高めるとともに,医療従事者の身体的負担を軽減することで,これまで対応が困難であった医療ニーズに対し,新たなかつ高度な低侵襲治療の選択肢を創出する可能性を秘めている。
オリンパス 取締役 代表執行役 社長兼 CEO(最高経営責任者) ボブ・ホワイト氏のコメント
「このパートナーシップは,エンドルミナルロボティクスを進化させるという当社の戦略を前進させる重要なマイルストーンです。医師の手技の可能性を広げ,消化器医療を再構築する上で重要な本協業を開始できることを大変嬉しく思います。この分野において,今後,より多くの患者さんのアウトカム向上に貢献する革新的な治療が可能になると期待しています。」
消化器内視鏡検査は,消化器がんなどの病変の早期かつ正確な診断に貢献してきた。また,診断に加え,消化器内科医などの専門医が,内視鏡から挿入した処置具を用いて,がん切除などの内視鏡治療を行っている。しかし,従来のマニュアル操作による内視鏡検査や治療には限界があり,術者の高い技術力が求められるため,世界的に広く普及しているとは言えないのが現状である。
消化管内で容易に操作でき,アームを柔軟に動かせるエンドルミナルロボティクスの開発は,侵襲性の高い外科手術に代わる新たな治療の選択肢をもたらし,より多くの患者が安全かつ効果的な治療の恩恵を受けられるようになることが期待される。この革新的な技術により,消化管内の病変や腫瘍に対して,従来の治療法と比べて早期に,安全かつ効果的な治療を行うことに貢献することを目指す。さらに,ほかの多くの疾患領域にも応用できる可能性を秘めている。
スワン・エンドサージカル社は米国に本社を置き,豊富な経験を持つ専門家によるリーダーシップチームが立ち上げを主導し,ロボティクスプラットフォームの技術開発や臨床開発,商業化を進めていく。
※1 1米ドル=147.61円(2025年6月末時点の為替レート)で換算
スワン・エンドサージカル社概要(2025年7月時点)
会社名:Swan EndoSurgical, Inc. (スワン・エンドサージカル社)
所在地:米国テキサス州
設立年:2025年
事業内容:エンドルミナルロボット製品の開発
従業員数:約20人
出資比率:オリンパス 45%,Revival Healthcare Capital 55%
●問い合わせ先
オリンパス(株)
https://www.olympus.co.jp