2025-8-28
(株)シェアメディカル(以下:シェアメディカル)と TISインテックグループの(株)レスコ(以下:レスコ)は,シェアメディカルが提供する医療⽤チャット「メディラインワークプレイス」と,レスコが提供する精神科病院向け標準型医療情報クラウド「Waroku(ワロク)ホスピタルカルテ」とのAPI連携を2025年8⽉28⽇より開始することを発表した。

シェアメディカルの「メディラインワークプレイス」は,医療現場における情報共有の断⽚化と情報格差,そこから⽣じるコミュニケーションロスという課題に着⽬し,医療や介護などに携わるエッセンシャルワーカー同⼠で安全に情報をやりとりするために開発された専⽤チャットサービスである。
レスコの「Waroku ホスピタルカルテ」は,精神科病院の診療を⽀援するクラウド型システム。紙カルテや各種伝票の電⼦化という従来の電⼦カルテの枠を超え,標準コー ド・マスタおよびAPI連携に対応してスムーズな情報共有を可能にする標準型医療情報クラウドとして提供している。
今回のAPI連携では,「Waroku ホスピタルカルテ」へ「メディラインワークプレイス」の機能をシームレスに統合し,電⼦カルテ上から直接「メディラインワークプレイス」のチャット機能を利⽤可能にする。患者情報を参照しながらのリアルタイムでの多職種連携,統合カレンダーによるスケジュール管理など,精神科のチーム医療に特化した機能を提供する。さらに精神科病院における包括的なコミュニケーションプラットフォームとして,医療の質向上と業務効率化を同時に実現する。
■背景
近年,急速な少⼦⾼齢化によるエッセンシャルワーカーの減少や,医療機関経営のひっ迫が社会課題となっており,政府は持続可能な社会保障制度の実現に向けた医療DXを推進している。従来の機能等がカスタマイズ可能な⾼コストの電⼦カルテから,ローコストのクラウドネイティブ型電⼦カルテへの移⾏が今後の対応⽅針として掲げられており,さまざまなサービスやアプリケーションとの接続を可能にするAPIの搭載もひとつの要件となっている。※1 医療DX推進において,異なるシステム間でのデータ連携とリアルタイムコミュニケーションの統合は不可⽋である。今回,シェアメディカルとレスコは,「メディラインワークプレイス」の機能を「Waroku ホスピタルカルテ」で活⽤し,医療従事者間の円滑なコミュニケーションによる業務効率化と医療サービスの質の向上に貢献することを⽬的に,API 連携を活⽤した相互サービス連携を実現した。
※1 第7回「医療DX令和ビジョン 2030」厚⽣労働省推進チーム「【資料 2】電⼦処⽅箋・電⼦カルテの⽬標設定等について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59229.html )
■「メディラインワークプレイス」と「Waroku ホスピタルカルテ」とのAPI連携によるメリット
今回のAPI連携によって,病院運⽤のさらなる効率の向上が実現でき,安定した病院経営を継続する⼀助となる。具体的なメリットは以下の通り。
1.職種を問わないシームレスなコミュニケーション環境の実現
・「Waroku ホスピタルカルテ」の画⾯から直接「メディラインワークプレイス」のチャット機能にアクセスでき,患者情報を参照しながらリアルタイムでの多職種間連携が可能
・電⼦カルテとチャットシステム間でのアプリケーション切り替えが不要となり,医療従事者の作業負担を軽減
・患者ケアに関する緊急時の情報共有や相談において,迅速かつ正確な意思決定を⽀援
<「Waroku ホスピタルカルテ」でのチャット機能イメージ>

2.APIによる統合システム運⽤の最適化
・既存の業務フローを維持したまま,チャット機能を⾃然に組み込むことで,導⼊時の混乱や学習コストを最⼩限に抑える
・統合されたプラットフォームにより,システム運⽤,保守コストの削減と利⽤ユーザーの管理業務の効率化が実現
■今後の展開
シェアメディカルとレスコは,今後も「メディラインワークプレイス」のスケジュール管理機能を「Waroku ホスピタルカルテ」に追加するなど,さらなるサービスの拡充に向けて連携を強化していく。
■「メディラインワークプレイス」について
メディラインワークプレイスは,医療・介護従事者専⽤に設計されたメディカルメッセージングサービスである。医師,看護師,薬剤師,ケアマネージャーなど多職種間での患者情報共有と連携を⽀援し,地域医療の質向上を実現する。政府情報システムセキュリティ評価制度(ISMAP)認定のクラウドサービスを採⽤した⾼強度セキュリティと,ユーザー数無制限の固定料⾦制により,医療機関の予算管理と運⽤負担を軽減する。全機能API連携対応により,既存の医療システムとシームレスに統合し,業務効率化を促進する。
詳細は以下を参照
https://www.mediline.jp
■「Waroku ホスピタルカルテ」について
従来の電⼦カルテという枠を超えた精神科病院向けの標準型医療情報クラウド。厚⽣労働省が推進する医療 DX を実現するため,標準コード・マスタに準拠し,スムーズな情報共有を可能にする。コスト・セキュリティ・マネージドサービスの活⽤などのクラウドのメリットを最⼤限に発揮するため,クラウドネイティブ開発によって構築している。
詳細は以下を参照。
https://rescho.co.jp/product/waroku/hospital_karte.html
●問い合わせ先
(株)シェアメディカル
https://www.sharemedical.jp/