2014-5-22
※2014年5月15日バイエル ヘルスケア社発表リリース翻訳
バイエル ヘルスケア社はインターベンショナル機器事業をボストン・サイエンティフィック社に売却する正式契約を締結した。取引金額は,移行業務にかかる費用を含め,合計4億1,500万USドル(約3億ユーロ)。売却対象には,心臓病治療,放射線治療,末梢血管手術に使用されるAngioJet™(血栓除去)システム,Jetstream™(アテローム切除)システム,Fetch™2 血栓吸引カテーテルが含まれる。この取引の完了は,独占禁止法に関する手続きを含め,慣習的な条件により,2014年の後半を予定している。
バイエル ヘルスケア社社長のオリヴィエ・ブランディクール氏は「今回の売却により,メディカルケア事業部はすでに強固なプレゼンスを築いているラジオロジー(放射線領域)事業とダイアベティスケア事業でのイノベーションと成長に集中することができます」と述べている。
バイエル ヘルスケア社は,ラジオロジー(放射線領域)事業における造影画像診断装置,造影剤,総量管理のインフォマティクス(造影剤使用量および放射線量)において世界的リーダーである。ダイアベティスケア事業においても,バイエルは血糖値モニタリングシステム,穿刺器具,糖尿病管理用ソフトウェアの技術的リーダーとなっている。
バイエル ヘルスケア社経営委員会メンバーでメディカルケア事業部責任者のアラン・メイン氏は「末梢血管および心血管系疾患の機器において確固たる地位を築いているボストン・サイエンティフィック社に,AngioJet,Jetstream,Fetch2を売却することは,これらの製品にとって長期的な持続可能性につながる前向きな一歩となるでしょう」と述べている。
「バイエル社のインターベンション治療機器事業が加わることにより,ボストン・サイエンティフィック社の事業拠点が拡大され,治療が困難な末梢血管疾患治療のための完全なポートフォリオを,医師および医療システムに提供するボストン・サイエンティフィック社の能力がさらに強化されます」と,ボストン・サイエンティフィック社ペリフェラルインターベンション事業部社長のジェフ・マービス氏は述べています。また,「私たちは,この買収により,ペリフェラルインターベンション事業部の成長が加速され,末梢血管治療における世界的リーダーとしてのボストン・サイエンティフィック社の位置づけが強化されると信じています」とも述べている。
バイエルの2013年のインターベンショナル事業の売上高は,約1億2,000万USドルに達している。
AngioJet Ultra血栓除去システムは,血管内の血栓を破壊して取り除く独自のテクノロジーを採用している。世界で60万以上の症例で使用されており,大型の血栓除去において主要選択肢の一つになっている。
Jetstreamアテローム切除システムは,上肢および下肢の末梢動脈の血栓やプラークを破壊して除去する最も万能なデバルキングソリューションの一つ。このシステムのカテーテルを使えば血栓から除去が困難なカルシウム沈着まで複数の病変形態を治療することが可能。
Fetch2血栓吸引カテーテルは,微小血管の治療を行うインターベンショナリストが,末梢血管や冠動脈内の小さな新しい血栓の除去において手動の血栓除去器具を希望する場合などに使用される。
日本語翻訳版注:AngioJetおよびJetstreamは,日本では未承認の製品。
●問い合わせ先
バイエル薬品(株)
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