一次・二次医療統合データによる若年発症2型糖尿病の早期予測AIモデル(2026/5/12)

2026-7-1


一次・二次医療統合データによる若年発症2型糖尿病の早期予測AIモデル(2026/5/12)

若年発症2型糖尿病(young-onset type 2 diabetes:YOD)は,晩期発症例と比較して合併症リスクが高いことが示されている一方で,現行のスクリーニング手法では十分に検出されておらず,未診断例の存在が課題となっている。デンマークの研究チームはこの課題に対し,一次・二次医療の電子カルテデータから発症リスクを予測する深層学習モデルの構築を目的として,全国規模の後ろ向きコホート研究を実施し,その成果をThe Lancet Digital Healthに発表した。
本研究では,約340万人規模の全国医療レジストリを解析対象とし,そのうちYODを発症したのは約1万6,800例であった。一次医療および二次医療に由来するレジストリデータを患者単位で連結し,診断コード,処方情報,検査値,受診歴などを入力とする深層学習モデルを構築し,発症後0〜24か月のリスクを予測した。一次医療と二次医療のデータを統合したモデルでは,単独のデータを用いた場合よりも明らかに高い予測性能を示し,上位0.1%の高リスク群において,3〜15か月後の発症リスクが一般集団の118.1倍,12〜24か月後でも74.6倍と高いリスク層別化能を示した。
本研究の最大の特徴は,これまで分断されがちだった「一次医療(かかりつけ医)」と「二次医療(専門病院)」の電子カルテデータを患者単位で連結した点にある。著者らは「一次医療と二次医療の統合データは,若年発症糖尿病の早期層別化を実現しうる基盤となる」と述べている。今後は,遺伝情報を含む多様なリアルワールドデータを統合することで,予測モデルの精度のさらなる向上が期待される。

【参照論文】
Detection of young-onset type 2 diabetes using deep learning across primary and secondary care : a nationwide, retrospective cohort study


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