アマゾン ウェブ サービス ジャパン,AIによる診療録の自動作成や看護業務支援など業務効率化・経営改善につながるソリューションを提案

2025-8-6


生成AIによる業務効率化・経営改善ソリューションを紹介したAWS

生成AIによる業務効率化・経営改善ソリューションを
紹介したAWS

アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)のブースでは,生成AIを活用した診療・看護業務の効率化や病院経営改善につながるソリューションを来場者に紹介した。
その一例が,診療時の医師と患者の会話記録から,生成AIを用いてSOAP形式の診療録を自動作成する仕組みである。このソリューションでは,AIが音声から話者を特定し,医師と患者の発話を区別して内容を分析。さらに,ICD-10コードを用いて病名などを記録するため,質・精度の高い診療録を生成できる。電子カルテシステムと組み合わせれば,診療録の自動作成機能として実装が可能となる。

生成AIが医師と患者の会話記録から診療録を作成

生成AIが医師と患者の会話記録から診療録を作成

 

AWSはまた,AIエージェントによる看護業務支援ソリューションも紹介した。これは,スマートフォンなどを通じて看護業務に関する問い合わせを行うと,AIエージェントが具体的な業務手順や方法を回答し,必要な物品の在庫状況も提示する仕組みである。

AIエージェントによる看護業務支援 ― 業務手順や在庫状況を提示

AIエージェントによる看護業務支援 ― 業務手順や在庫状況を提示

 

さらに,病院経営に役立つソリューションとして,BIツール「QuickSight」と生成AIを組み合わせた技術のデモンストレーションも行われた。この技術では,QuickSightで分析した経営データを基に,生成AIのData story機能によってタイトルやイントロダクション,レポートを自動作成される。

BIツール「QuickSight」と生成AIで経営改善を支援

BIツール「QuickSight」と生成AIで経営改善を支援

 

これらのソリューションは,国内での実証をすでに開始しており,今後は医療情報システムベンダーなどと連携し,提供をめざしている。なお,AWSは生成AIサービスとして「Amazon Bedrock」を提供しており,Anthropic社の大規模言語モデル「Claude」など豊富な基盤モデルを活用できる。すでに国内でも,電子カルテシステムからの退院サマリ自動作成などの実績を積み重ねている。


国際モダンホスピタルショウ2025
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