インターシステムズジャパン,医療DXを加速するデータ連携ソリューションを展開
2025-8-8

インターシステムズジャパンはデータ連携のソリューションを
アピール
医療情報システムのデータプラットフォームベンダーであるインターシステムズジャパンは,パートナー企業とのソリューションを中心に展示を行った。特に,今回のホスピタルショウでは,医療DXで重要となるデータ連携のソリューションをアピールした。
その一例として,ホスピタルインテリジェンスと中部テレコミュニケーションズが構築した蒲郡市民病院の統合情報基盤(IDF:Integrated DATA Foundation)がある。「InterSystems IRIS for Health」をベースに構築されたIDFは,施設内に分散する医療情報システムのデータを,リアルタイムに収集・蓄積して統合管理を可能にする。IDFのマルチモデルデータプラットフォームは,データレイク,仮想DWH,データマートで構成される。仮想DWHは,SDM(Semantic Data Modeling)の規格に準拠しており,そのデータを基にBIツールで経営にかかわる分析などを行える。このIDFは院内にとどまらず,愛知県蒲郡市の「がまごおりデジタル健康プラットフォーム:がまっと!」のデータ連携基盤にも採用されており,市内の医療機関,調剤薬局,介護施設とのEHRやPHRのための基盤としても利用されている。PHRに関しては,TISが千葉大学医学部附属病院と開発したクラウド型地域医療情報連携サービス「ヘルスケアパスポート」も紹介した。また,施設間のデータ連携については,国が進める医療DX施策である電子カルテ情報共有サービスのソリューションとして,藤田医科大学病院で構築したFR-Hub(FirstReal-Hub)もアピールした。データ収集・標準化を行いスムーズな電子カルテ情報の共有を可能にする。

蒲郡市民病院の統合情報基盤(IDF:Integrated DATA Foundation)

愛知県蒲郡市の「がまごおりデジタル健康プラットフォーム:がまっと!」

千葉大学医学部附属病院のクラウド型地域医療情報連携サービス「ヘルスケアパスポート」

藤田医科大学病院の電子カルテ情報共有サービス
また,院内のデータ連携については,テルモと開発中の医療デバイスモニタリングソリューションを紹介した。このソリューションは,シリンジポンプの薬剤投与情報を,「IRIS Data Platform」を介することで,電子カルテへの自動記録や,ナースコールへの警報,機器管理システムへの動作状況を取り込みが可能となる。このほか,TOPPANエッジと共同で開発した医薬品・医療材料のサプライチェーンマネジメント(SCM)システムのデモンストレーションなども行った。

テルモと開発中の医療デバイスモニタリングソリューション

リアルタイムでの在庫管理を可能にする医薬品・医療材料のSCMシステム