京セラ,医療スタッフや患者を支援し,先進技術を医療に応用した多彩なソリューションを紹介
2025-8-12

3つのテーマでブースを構成した京セラ
合同出展した京セラと京セラドキュメントソリューションズジャパンは,「患者に優しい病院」「快適で働きやすい病院」「スマートホスピタル」を柱に展示を構成し,最新製品や開発中のソリューションを紹介した。
病院受付などで利用できる字幕表示システム「Cotopat」は,リアルタイムに発話を認識,テキストや関連する図解・動画をスクリーンに表示することで円滑なコミュニケーションを支援するもので,持ち運びが可能なタブレットモデル「Cotopat Mobile」とあわせて展示した。Cotopat Mobileは134の言語に対応(*)し,音声認識以外の入力方法として無線キーボード入力,手書き入力に対応する。また,字幕表示以外の機能として音声読み上げ機能も備えている。
*双方向翻訳は42言語に対応,音声読み上げは47言語に対応しており,対応可能な言語は今後変動する可能性がある。

利用シーンを広げるタブレットモデルの字幕表示システム「Cotopat Mobile」
法人向けタブレット「DIGNO Tab2 5G」は,NFC読み取りのデモンストレーションを行った。本体前面にマイナンバーカードや交通系IC,クレジットカードをかざすことで読み取りや決済が可能で,外付けリーダーが不要なため導入・管理コストを抑えることでき,訪問診療,訪問看護などでの業務負担軽減に貢献する。

本体前面でNFC読み取りが可能な「DIGNO Tab2 5G」
「電子同意ソリューション」は,タブレット端末を利用した電子同意運用を可能にするもので,シンプルな操作で説明・同意・確認のステップを完結できる。紙の同意書を電子化する手間をなくし,ペーパーレス化の促進,電子カルテなどとのシームレスな連携を実現する。同意書のチェック項目に漏れがあると次のステップに進めないなど,書類不備を回避できるほか,説明では動画を利用できるなど,医療安全やスタッフの負荷軽減につながる。

説明・同意・確認がタブレット端末上で完結する「電子同意ソリューション」
ミリ波センシングを利用した見守りでは,昨年の離床センシングに続き,新しくトイレでのセンシングを提案した。プライバシーに配慮しながら患者の状態をセンシングでき,トイレ内での転倒を検知するとスタッフへ通知される。また,座位状態・転倒状態のいずれでも呼吸数の計測が可能で,異常検知時の患者状態の把握に役立つ。

医療機関のニーズに応え,ミリ波センシングを利用したトイレの見守りを提案
また,研究開発中の「RFIDによる手術器具管理システム」も紹介した。手術器具にセラミック製小型RFIDタグを取り付けることで,RFIDリーダで一括読み取りを行い,手術器具のカウント業務の大幅な効率化を実現する。読み取った情報はスマートフォン端末などで迅速に確認できる。

手術器具カウントを簡略化する「RFIDによる手術器具管理システム」(研究開発中)