ITEM2024 島津製作所 取材速報
医療従事者の業務支援・負担軽減と,認知症と骨の健康といったシニアヘルスケア向けの製品・技術を提案
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2024-4-14
島津製作所ブース
島津製作所は,「Evolution, Innovation, Transformation ‒solving challenges together‒」のスローガンの下,「医療従事者の業務支援・負担軽減」「シニアヘルスケア−認知症−」「シニアヘルスケア−骨の健康−」の3つのテーマを掲げ,ブースを構成した。新製品としては,ITEM2024直前の4月11日に発表したX線一般撮影システム「RADspeed Pro SR5 Version」を披露したほか,診療所向けデジタルラジオグラフィシステムとして新たなラインナップとして加えた「VIVIX-S/VXvue」などを展示した。
医療従事者の業務支援・負担軽減につながるRADspeed Pro SR5 Versionは,X線管懸垂器の操作部にタッチパネル方式の大型モニタを配置。操作コンソールも液晶タッチパネルに一新して,操作性と視認性を向上させている。さらに,ワイヤレスのオートポジショニングリモコンとばく射スイッチ(オプション)を採用した。また,オプションの「VISION SUPPORT」は,X線照射部に搭載した光学カメラで被検者の様子を撮影し,その映像に受像器領域や照射範囲,X線検出器の位置を重ねて表示して正確なポジショニングを支援する。
MobileDaRt Evolution MX8 Versionのkタイプは,コニカミノルタのワイヤレスFPDとの組み合わせでX線動態撮影が可能。ワイヤレスFPDの充電機能を有しており,ICUや救急などで効率的な検査を可能にして,診療放射線技師の業務負担を軽減する。
認知症診療における技術としては,頭部・乳房の撮像に特化したPET「BresTome」を展示した。半導体検出器を採用しており,TOF-PETが可能。高感度かつ高スループットでの検査を行える。早期アルツハイマー型認知症の治療薬「レカネマブ」が承認され,アミロイドPETが保険収載されただけに,今後さらにニーズが高まることが予想される。
認知症に関しては,このほか血液中のアミロイドβを測定する技術を紹介した。実用化すれば低侵襲かつ低コストでのスクリーニングが可能になると期待される。
骨の健康に関しては,X線TVシステム「SONIALVISION G4」の骨密度測定アプリケーション「SmartBMD」(オプション),椎体骨折の診断をサポートする「Smart QM」などを紹介した。SmartQMは椎体骨折診断における定量評価法である「QM法計測」をAI技術を用いて簡便に行う。AIが初期計測ポイントを設定して,計測したスコア値を表示する。
このほかにも業務支援・負担軽減につながる製品として,放射線科受付システム「MERSYS-Xαラジエーションパッケージ」を展示した。さらに,診療所向けのソリューションとして,無床診療所向け統合型電子カルテ「SimCLINIC T4 Cloud」,FPD「VIVIX-S」と画像収集ソフトウエア「VXvue」,診断用X線装置「X’sy Anesis」または「RADspeed Pro」をパッケージ化した「VIVIX-S/VXvueクリニックパックtype V」を紹介した。
●お問い合わせ先
社名:株式会社島津製作所
住所:京都市中京区西ノ京桑原町1
URL:https://www.med.shimadzu.co.jp/