榊原記念病院とシーメンスがリファレンスサイト契約を締結
2013-1-11
契約書調印式
公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院とシーメンスは,リファレンスサイト契約を締結し,2013年1月11日(金)に榊原記念病院(東京都府中市)にて契約締結セレモニーを行った。セレモニーには,榊原記念病院院長の友池仁暢氏,同院副院長の住吉徹哉氏,シーメンスヘルスケアセクターイメージング&セラピー事業本部CEOのBernd Montag氏,シーメンス・ジャパン(株)イメージング&セラピー事業本部長の森 秀顕氏が出席し,それぞれ挨拶をするとともに,今回のパートナーシップについて,同院放射線科技師長の粟井一夫氏より紹介があった。
このリファレンスサイト契約は,榊原記念病院に導入されている,また今後導入されるシーメンス社製装置に関して,互いの協力関係を明確に確立することを目的としている。具体的な協力内容としては,専属プロダクト・スペシャリストを配置して,臨床現場と開発側を緊密につなぐことで,臨床現場からの要求の実現や,装置や技術に関する迅速な情報提供を行うとともに,臨床現場に対するトレーニングの技術支援や外部施設からの装置見学の受け入れなどを行う。
セレモニーでは,はじめに友池院長が挨拶した。友池院長は,昨今重視されているコンプライアンスの観点からも,法的に明確に関係を結ぶことが社会的にも求められているとし,今回の契約締結は,メーカーと医療機関の関係のひとつのモデルとなるだろうと述べた。そして,さらなる円滑な装置の運用や開発,職員教育や開発側の経験蓄積において協力していくことを互いに認識することの重要性に触れ,この契約を機に装置の運用・開発に拍車がかかることへの期待を示した。
続いて住吉副院長が挨拶し,境界なき協働が医療での1つのキーワードとなっているいま,今回の契約は日本において画期的なものになるであろうと述べた。臨床現場や患者の声をシーメンスに届けることが同院の役割であるとし,同時に迅速なレスポンスをシーメンスに要望した。
Montag氏は,困難な病気と闘っている医療従事者をサポートし,ともに闘うことがシーメンスのミッションであり,その達成のためには,装置の開発側と臨床現場が力を合わせてイノベーションを実現することが重要であると述べた。心血管領域において,装置のパイオニアともいえるシーメンスと,日本の代表的な循環器病院である榊原記念病院が協力関係を築くことで,日本だけでなく,世界に貢献できるとし,この契約を通じて,革新的な血管撮影装置などを開発していきたいと述べた。
最後に,森氏が挨拶し,昨年2012年はシーメンスが日本でビジネスを開始してから125周年を迎えた節目の年であり,これまで顧客との緊密な関係を保ち,臨床現場からのフィードバックを受けることでビジネスを継続してきたと謝意を述べた。今後は,榊原記念病院との関係を次の段階へと移し,患者に貢献できる真のイノベーションを提供していくとの意気込みを語った。
友池院長による契約書調印のあと,粟井氏が,両者のパートナーシップについて紹介した。粟井氏は,これまでシーメンスが開発してきた,血管撮影装置や一般撮影装置,CT,MRIの革新性や臨床的有用性を説明。シーメンスのパフォーマンスを維持した装置開発や,明確な開発コンセプト,また患者本位の装置開発といった姿勢を評価し,これらは同院の思想と共通であり,今後も共有できることが,今回の契約締結に至った理由であると述べた。
なお,今回の契約は,今後榊原記念病院に導入する装置について,メーカーを制限するものではない。目下の協力内容としては,2012年に同院に導入された血管撮影装置を入れたHybrid ORについて,より使いやすくするための作業を進めている。また,次世代の血管撮影装置についても,今後協力体制のもと,改良を行っていく予定だという。
●問い合わせ先
シーメンス・ジャパン(株)
コミュニケーション部
TEL 03-3493-5208
FAX 03-3493-7494
http://www.healthcare.siemens.co.jp/medical-imaging
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