サムスンが新型超音波診断装置「RS80A」を発表
2014-10-14
プレミアム超音波診断装置「RS80A」
サムスン電子ジャパン(株)は2014年10月11日(土),新型の超音波診断装置「RS80A」を発表した。同日には,本社(東京都港区)で「Launching Event」と題した発表会を開催。医療機器販売会社や報道関係者に対し,デモンストレーションや講演などを行い,その特長をアピールした。
RS80Aは,新開発の高画質技術である“S-Vision Architecture”と“S-Vue Transducer”を採用した,同社がプレミアム超音波診断装置とうたう自信作。乳腺や腹部,循環器領域などに対応する。特に乳腺領域では,米国のBI-RADSのデータを用い,7800例の分析データから蓄積した情報を基に,腫瘍を自動的にトレース,抽出する機能“S-Detect”を搭載。自動抽出した情報をレポート出力することが可能である。また,エラストグラフィにも対応しており,乳腺領域では,“E-Breast”,甲状腺領域では“E-Thyroid”というアプリケーションを搭載している。
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デザインにも力を入れており,メインには23インチ,フルHD表示が可能なLEDディスプレイを採用。さらに,直感的に操作できる13.3インチのタッチパネルがセットされ,操作卓のボタン数を極力減らしている。また,操作卓は実際の手技での操作性を考慮して,右側に集中してレイアウトするといった工夫もされている。このほか,記録装置には高速起動に寄与し,耐久性にも優れるSSDを採用するなど,サムスン電子グループの高い技術力が投入されている。
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発表会で挨拶した同社代表取締役のBan Sangwon氏は,世界市場をリードしているサムスン電子グループのイメージング技術,半導体技術を集約した製品であると,RS80Aの性能の高さを訴えた。さらに,Ban氏は,同グループがヘルスケア分野の事業を強化していることについて触れ,これまでの事業展開の歩みを紹介した上で,2015年度までに日本市場においてCTの販売をめざすと述べた。
次いで,韓国サムスンメディソンマーケティンググループのYu Pilsung氏が,RS80Aの技術的特長を解説した。さらに,朝日新聞東京本社診療所(元・東京慈恵会医科大学附属病院)の松原 馨氏が,「RS80A その特長と有用性について」と題し,手技を行う立場から,操作卓の設計など,臨床におけるRS80Aの優位点などを講演した。なお,松原氏は,発表会の冒頭に,実機を用いて,検査のデモンストレーションも行っている。
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この後,基調講演として,2講演が設けられた。まず,韓国サムスンメディカルセンター放射線科教授のKo Eunyoung氏が,「Initial Experience of S-Detect」をテーマに登壇した。Ko氏は,RS80Aの初期使用経験として,S-Detectでの腫瘍自動抽出が放射線科医の読影結果と91.2%一致しており,高い精度であると説明した。次いで「乳腺領域の超音波カテゴリー診断:BI-RADSとそのサポート機能S-Detectについて」をテーマに,亀田京橋クリニック診療部部長の戸﨑光宏氏が講演した。戸﨑氏は,BI-RADSについての解説を行った上で,S-Detectを使用した46症例の腫瘤性病変において,感度が90%,特異度が80.8%,正診率が84.8%であったとして,診断支援に有用であると報告した。
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会場内には,RS80A以外の製品も展示され,ラインナップが充実しているサムスンブランドの超音波診断装置が参加者にPRされた。
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●問い合わせ先
サムスン電子ジャパン株式会社
医療機器事業Team医療機器MKT Group
TEL 03-6234-2012
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