東芝がDNA検査システムを発表

2015-1-21

東芝ヘルスケア


共同研究の成果をアピールする綱川 智ヘルスケア社社長(左)と福田紀彦市長

共同研究の成果をアピールする
綱川 智ヘルスケア社社長(左)と
福田紀彦市長

(株)東芝は2015年1月19日(月),全自動でDNAの増幅・検出・判定を行うDNA検査装置「Genelyzer II」の販売を開始した。また,14種の食中毒原因菌を2時間以内に同時判定できる「衛生管理用検査キット」を4月に発売すると発表した。今後,検査キットのラインナップを拡充して,Genelyzer IIと組み合わせたDNA検査システムとして展開していく。

Genelyzer IIは,検査キットのDNAチップカードをセットするスロットを4か所持ち,4検体の同時並行検査が可能である。また,従来手作業で行っていた試薬調整が不要となり,別装置を用いていた増幅作業も自動化した。さらに,検査結果は自動判定され,専門的な解析が不要となる。

また,今回発表された衛生管理用検査キットは,同社独自の電流検出型DNAチップを採用したカード内に必要試薬類をパッケージ化することで,試薬の準備・配合の手間を省力化。操作性の向上に加え,ヒューマンエラーや結果のバラツキを抑える。従来は,4,5日かかっていた検査期間を大幅に短縮する。

同社は,2011年9月から川崎市健康安全研究所(当時・川崎市衛生研究所)と連携を開始し,2013年3月には同研究所の殿町国際戦略拠点(キングスカイフロント)移転を機に,検査キットの対象微生物種の選定と評価を行う共同研究をスタートさせた。今回発表された衛生管理用検査キットは,このキングスカイフロントにおける製品開発第1号となる。

DNA検査システムの発売にあたり,同日には同社スマートコミュニティセンター(神奈川県川崎市)で記者発表会が開かれた。ヘルスケア社の綱川 智社長とDNA検査システム事業開発部の後藤浩朗部長,川崎市の福田紀彦市長,川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長が出席。来賓として挨拶した福田市長は,地元企業との共同研究の成果であることを強調した。また,綱川社長は,同社が力を入れているヘルスケア事業における期待の新製品であると説明。食の安全・安心を実現するための衛生管理に貢献する製品としてアピールしていた。今後は,国内だけではなく,海外での展開も予定しているという。

綱川 智 氏(ヘルスケア社社長)

綱川 智 氏
(ヘルスケア社社長)

福田紀彦 氏(川崎市長)

福田紀彦 氏
(川崎市長)

 
     
後藤浩朗 氏(DNA検査システム事業開発部)

後藤浩朗 氏
(DNA検査システム
事業開発部)

岡部信彦 氏(川崎市健康安全研究所)

岡部信彦 氏
(川崎市健康安全研究所)

 

 

「Genelyzer II」と「衛生管理用検査キット」のDNA検査システム

「Genelyzer II」と「衛生管理用検査キット」の
DNA検査システム

DNA検査を自動化するGenelyzer II

DNA検査を自動化するGenelyzer II

 

Genelyzer IIの特長

Genelyzer IIの特長

 

川崎市健康安全研究所と共同で開発した衛生管理用検査キット

川崎市健康安全研究所と共同で
開発した衛生管理用検査キット

 

 

衛生管理用検査キットの特長

衛生管理用検査キットの特長

 

DNA検査システムによる検査の流れ

DNA検査システムによる検査の流れ

 

●問い合わせ先
株式会社東芝
ヘルスケア社ヘルスケア医療推進部
DNA検査システム事業開発部
TEL 03-3457-3324
http://www.toshiba.co.jp

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