Medicom-HCLinkの機能概要

診療所向け電子カルテシステムの国内市場シェア1位であるパナソニック ヘルスケア（株）は2015年7月7日（火），「在宅医療共有システム Medicom-HCLink」を発表した。このシステムは，多職種がかかわる在宅医療において必要となるバイタル情報・訪問サマリなどの入力や閲覧，画像情報の保存と参照，伝言板，スケジュール管理といった機能をパッケージ化。円滑な情報共有による多職種連携を支援する。

同社の医事一体型電子カルテシステムである「Medicom-HRIII」と連携して，患者基本情報やアレルギー・禁忌情報，主訴などのデータをMedicom-HCLinkのサーバに出力できるほか，訪問先で入力したバイタル情報や訪問サマリをMedicom-HRIIIへ移行することも可能である。これによって重複入力がなくなり，スタッフの負担軽減，インシデントの防止につながる。また，電子薬歴システム「PharnesIII-MX」」とも接続が可能。医師やケアマネジャーへの訪問薬剤管理指導報告書などの各種文書をPDFデータにして，容易にアップロードできる。iPadなどモバイルデバイスでの利用も可能だ。

これらのサービスはすべてクラウドで提供され，利用者はID・パスワード，電子証明書の2要素認証でシステムにアクセスする。職種などによってアクセス制限を設けることもでき，強固なセキュリティの下にサービスが提供される。

利用形態としては，医療機関と訪問看護ステーション，介護施設が別の事業者間の場合と，同一法人内を想定している。別の事業者間で利用する場合は，初期費用は約50万円で，月額約1万円から連携施設数に応じた利用料を予定している。また，同一法人内は，初期費用が約60万円で，月額利用料が約2万円となる。

Medicom-HCLinkの販売開始は，2015年7月27日から。5年間で500システムの販売を見込んでいる。先行して，7月15日（水）〜17日（金）に東京ビッグサイトで開催される国際モダンホスピタルショウ2015でも展示される。

情報共有に必要な機能をパッケージ化

電子カルテシステムとの連携

電子薬歴システムとの連携

高いセキュリティを実現しているクラウドサービス

小宮宏之 氏 （メディコム事業部長）