医療法人伯鳳会,シーメンスヘルスケアも協力した「東京オリンピックに向けての爆発災害対応訓練」を実施
2017-6-28
ハイブリッドERでの緊急処置訓練も行われた
医療法人伯鳳会は,2017年6月24日(土),「東京オリンピックに向けての爆発災害対応訓練」を東京曳舟病院および白鬚橋病院(墨田区)で実施した。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け,伯鳳会グループにおける災害対応力の強化を図ることを目的としたもので,墨田区,墨田区医師会との共催で警視庁や東京消防庁,全日本病院協会災害時対応医療支援活動班(AMAT)などが参加し,多機関,多職種が連携した大規模な訓練となった。また,2017年4月,伯鳳会グループと救急医療に関するパートナーシップ契約を締結したシーメンスヘルスケアが協力し,血管撮影装置「Artis zeego」を設置したハイブリッドERでの緊急処置訓練が同時に実施され,その模様も公開された。
訓練は,「東京スカイツリーで爆発災害が発生し多数の傷病者が出た」ことを想定し,東京曳舟病院では災害拠点病院として患者受け入れ訓練が行われた。
当日は,医学科・看護学科の学生アルバイトが扮した傷病者が次々と運び込まれ,救急搬送口付近に設置された“トリアージポスト”でトリアージを行い,軽症者(緑)は院外施設の緊急医療救護所へ,中等症者(黄)は1階の仮設入院病床へ搬入,重症者(赤)は2階の救急ブースへと振り分けられた。重症者の3階のハイブリッドERでの緊急処置や専門的な治療が必要な患者の他施設への移送など,シナリオに沿っての訓練が進められた。
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ハイブリッドERでの緊急処置訓練は,2階の重症エリアで再トリアージの上,腹部外傷のため手術が必要との判断で搬入された患者という想定で行われた。シーメンスヘルスケアのスタッフも立ち会い,診療放射線技師,看護師が患者の搬入からセッティング,Artis zeegoによるDynaCTの撮影までシナリオに沿ってハイブリッドERでの処置の流れを確認した。
Artis zeegoは,ロボットアームを搭載した血管撮影装置で,専用手術台と組み合わせることで,各種画像検査や処置中の画像検査にも対応し,救急スタッフや機材の配置に合わせた自由なアームの移動が可能で,緊急時のワークフロー短縮に貢献する。訓練では,処置への移行を考慮したアームの退避位置への移動などの操作も行われた。また,この日は,両者のパートナーシップ契約に基づいたハイブリッドERの“共同機器運用検討会”も同時に行われた。
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伯鳳会グループは今後も,シーメンスヘルスケアと協働し,災害時のハイブリッドERの運用について検討するとともに,救急スタッフのトレーニングを進めていく方針だ。
●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
TEL 0120-041-387
http://www.siemens.co.jp/healthineers