富士通,個人を中心としたPHRを容易かつセキュアに構築できる基盤を提供する新サービスを発表

2019-2-14

富士通

ヘルスケアIT


「FUJITSU ヘルスケアソリューション Healthcare Personal service Platform」の概要

「FUJITSU ヘルスケアソリューション
Healthcare Personal service Platform」の概要

富士通(株)は,2019年2月13日(水)にPHRサービスの統合管理基盤として「FUJITSU ヘルスケアソリューション Healthcare Personal service Platform」の提供を開始したが,そのサービス概要の記者向け説明会を開催した。Healthcare Personal service Platformは,個人を起点とした健康・医療情報の利活用を可能にするサービスを構築するための基盤を提供するサービス(Platform as a service:PaaS)で,利用者管理や同意管理などのアクセスコントロールや3省3ガイドラインに対応したセキュアなデータ管理環境などの提供で,企業や自治体などのPHRサービス構築をサポートする。

最初に,パブリックサービスビジネスグループ第二ヘルスケアソリューション事業本部本部長代理の今井良輔氏が登壇し,富士通のヘルスケアビジネスへの取り組みと日本の健康医療情報を取り巻く環境の課題について概説した。少子高齢化の中で,健康医療情報がライフステージごとに分断され,また,さまざまな場所に散在していることが,的確で効率的な健康医療サービス提供の足かせになっている。今井氏は,こういった課題をクリアするためには,個人のデータをPHRの形で統合的に管理することが必要で,富士通では2015年からPHR構築のための基盤づくりに取り組んできたと述べた。今回のHealthcare Personal service Platformは,基盤づくりのための新しいサービスとして提供するものだと紹介した。

続いて,同事業本部第四ソリューション事業部第二ソリューション開発部長の田中良樹氏が,Healthcare Personal service Platformのコンセプトと概要を,サービス提供例などを交えて説明した。田中氏は,まず,PHRについて,個人によって管理される健康医療記録(医療機関や介護の情報,活動情報など)であり,これを個人の意思や同意に基づいてサービス提供者に提供することで,従来では実現できなかったサービスの構築が可能になると述べた。Healthcare Personal service Platformでは,この健康医療情報を安全に管理・活用するために必要となる共通的な機能を提供する基盤をPaaSとして提供する。特徴としては,1) 個人の同意に基づいたデータアクセスコントロールの仕組みを持っていること,2) 3省3ガイドラインに対応したセキュアなデータ管理を実現していること,3) 業務システムと簡単かつ低コストに連携できるインタフェイスやAPIを提供できること,などである。

今井良輔 氏(第二ヘルスケアソリューション事業本部本部長代理)

今井良輔 氏
(第二ヘルスケアソリューション事業本部本部長代理)

田中良樹 氏(第四ソリューション事業部部長)

田中良樹 氏
(第四ソリューション事業部部長)

 

 

田中氏は,Healthcare Personal service Platformの活用事例としてサンスターとの共創で構築した“歯科医院向けクラウドサービス”や自治体向け健康医療情報管理サービスなどを紹介し,富士通がPHRの基盤事業に取り組むねらいについて,電子カルテシステムや地域医療ネットワークなど健康医療情報を扱ってきた豊富な実績と,ヘルスケアのみならず行政や流通などで業務システムを提供している同社のノウハウを生かした“クロスインダストリープラットフォーム”を提供できることを挙げた。田中氏は,PHR基盤の提供は,少子高齢社会の中で豊かで健康的な生活をサポートする取り組みであり,富士通として新しいサービスの提供をめざす企業や自治体とともに“共創”していきたいと述べた。

業務システムとの連携機能やサービスを開発しやすくするサポート機能を搭載して簡単で低コストの連携を実現

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簡単で低コストの連携を実現

 

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