バルコ,新たな医用画像表示ディスプレイ「Nio Fusion 12MP」を紹介するウェビナーを開催
2021-4-7
Nioシリーズの最新機種として登場した
Nio Fusion 12MP
バルコ(株)は2021年4月6日(火),1月に発売した医用画像表示ディスプレイ「Nio Fusion 12MP」を紹介するウェビナーを開催した。Nio Fusion 12MPは,仕切りのない(ベゼルレス)30.9インチのワイド画面を採用。2つのワークステーション間でビデオとUSB接続の両方のデバイス切り替えが可能なKVM機能により,複数台のディスプレイを使用する必要がなくなるほか,同社独自の技術やセンサーを搭載し,画面表示環境を向上させている。ウェビナーでは,同社ヘルスケア事業部メディカルイメージングチームの増子由康氏が,同社製品群におけるNio Fusion 12MPの位置づけや性能について紹介した。
増子氏はまず,ベゼルレスの優位性として,読影時の頭や手,目の動きを最小限に抑える上,マルチモダリティ画像を1画面に表示できることから,画像診断の快適性の向上が期待されるとした。また,Nio Fusion 12MPの特徴として,キャリブレーション推奨輝度600cd/m2や4万時間(5年間)の輝度保証など,同社の既存製品に共通する優位性に加え,新たに搭載された各機能などを挙げた。
そのうちKVM機能は,ワンクリックで画面切り替えが可能で,省スペースや設備投資の削減に有用な機能である。また,同社特許技術の“RapidFrame”は,グラフィックボードとディスプレイ間で同期を行ってトモシンセシスなどの動画像のブレやちらつきの違和感を解消,均一性補正技術と組み合わせることで,画像の細部をより容易に確認できるようになった。また,I-Guardフロントセンサーは,測定,調整(キャリブレーション)機能に加えて,毎秒複数回の常時画像補正を行う同社独自の技術を備え,常に最適な画面表示環境を提供する。さらに,12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」にも搭載された,同社独自のカラー階調補正技術“Steady Color”(リニアカラー表示)と“Steady Gray”(グレイ表示)により,モノクロを主体とするデジタルマンモグラフィ画像に加え,超音波やPET/MRI,病理などのカラー画像が混在する乳がん読影環境で有用なディスプレイとなっている。なお,Nio Fusion 12MPはNPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構より,適合モニタとして認定を受けている。
増子氏は,これらの機能について動画を交えて解説したほか,同社独自の画像観察ワークフローサポートツールであるIWT(Intuitive Workflow Tools)や品質管理ツール「MediCal QAWeb」を紹介。さらに,製品の標準保証を通常の5年に加えて最大2年延長(有償)にも対応するなど,画像読影環境全体をサポートする同社の体制がアピールされた。
●問い合わせ先
バルコ(株)
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