アンフォースレイセイフ,第1回目となる被ばく低減セミナーをオンラインで開催
2024-10-21
第1回アンフォースレイセイフ被ばく低減セミナーを開催
アンフォースレイセイフ(株)は,2024年10月16日(水),「第1回アンフォースレイセイフ被ばく低減セミナー」をオンラインで開催した。医療スタッフを対象としたリアルタイム被ばくモニタリングシステム「RaySafe i3」をテーマとして取り上げ,2名の演者が本製品の特長や,臨床現場にもたらす医療被ばく低減効果などを報告した。
はじめに,アンフォースレイセイフ本社プロダクトマネージャーのPatrik Andersson氏が,「RaySafe i3の技術紹介及び,海外導入事例のご紹介」と題して講演した。interventional radiology(IVR)や血管撮影装置を用いたハイブリッド手術などX線画像ガイド下に治療を行う際には,X線照射時に室内に散乱線が発生する。治療に携わる医療スタッフは治療ごとに被ばくするため,医療機関においては累積被ばく量が増大する可能性を考慮した作業環境管理が求められる。特に,被ばく状況のフィードバックを即座に得られる環境を構築することで,医療スタッフの行動や作業手順などを手技中に見直し,被ばく回避行動を取ることも可能になるとして,RaySafe i3を活用するメリットを強調した。また,Andersson氏はRaySafe i3の特長として,個人線量計を装着すればすぐに線量測定が開始されることや,各スタッフの1秒ごとの線量当量および累積線量当量がディスプレイに色別のバーで視覚的にわかりやすく,かつリアルタイムに表示されること,被ばく状況は専用ディスプレイのほか手術室の大型ディスプレイに表示可能(i3OSDシステム)であることなどを紹介。その上で,海外の施設における活用事例などを挙げ,多くの施設で医療スタッフの被ばく量を効果的に低減できている現状を示した。
続いて,仙台厚生病院放射線部副技師長の芳賀喜裕氏が,「RaySafe i3国内導入事例のご紹介」と題して講演した。従来使用してきたガラスバッジや半導体線量計などの課題を述べた上で, RaySafe i3の特長として,リアルタイムに測定可能,パルス透視撮影の測定が可能,小型の線量計,データの保存が可能,ユーザーが電池交換可能の5点を挙げた。一方,後から被ばくの測定結果を見ても,どのような状況の時に被ばく量が多くなったかを把握することは困難であると指摘。そこで,同院では,RaySafe i3とビデオカメラを組み合わせ,線量の測定結果のグラフと映像を対応させて被ばく評価を行うことで,遮蔽板の使用方法やCアームの位置,術者の姿勢などが被ばく量に影響することを把握可能となり,被ばく教育にも活用できると述べた。
●問い合わせ先
アンフォースレイセイフ株式会社
TEL 03-4540-4009
https://www.raysafe.com/