日本病院DX推進協会が設立
——第1回設立総会を開催
2024-10-21
第1回設立総会には病院・企業関係者など117名が参加
病院のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し,医療サービスの質の向上と効率化を図ることを目的とした一般社団法人日本病院DX推進協会が,2024年9月13日(金)に設立された。10月11日(金)には,第1回設立総会が東京ミッドタウン八重洲(東京都中央区)で開催された。
同協会は石川賀代氏(i shikoku holdings代表理事/社会医療法人石川記念会HITO病院理事長)と小山秀夫氏(社会医療研究所所長)が設立発起人となり,代表理事を石川氏が務める。10月10日現在,病院会員が47,協賛会員が12,企業会員が31となっている。事業内容としては,会員専用サイト(https://jhdxa.or.jp
)を通じて,(1)DXの普及啓発や技術導入支援,(2)病院と企業のマッチング事業,(3)表彰(日本病院DX推進協会アワード),(4)調査研究事業,(5)政策提言を行っていく予定である。また,活動内容としては,デジタルツールとAIの活用を促進するプラットフォームの整備や,病院と企業を連携させて共同での取り組みを可能にするフレームワークの構築,病院DXの進捗や導入したソリューションなどの成果の定期的な発信,オンラインでの講演会・研修会を通じての信頼性の高いヘルスケア情報の提供,社会全体の利益につながるルールづくりを挙げている。会費について,入会費は2万円で,年会費は病院会員10万円,協賛会員が5万円,企業会員が無料となっている。
設立総会で挨拶に立った石川氏は,病院のDXについて,スマートフォンを導入したがうまく活用できていないといった施設がある一方で,企業側も投資して開発したアプリケーションが医療現場で普及しないといった課題があると指摘。この課題を解決するために,病院と企業が一体となってDXを推進することが重要だと述べ,同協会設立の趣旨を説明した。
このほか,設立総会では,西山圭太氏〔東京大学未来ビジョン研究センター客員教授/(株)経営共創基盤(IGPI)シニア・エグゼクティブ・フェロー〕が,「DXとは何か~原理と実践〜」をテーマに特別講演を行った。また,波江野 武氏〔デロイトトーマツコンサルティング(同)執行役員〕が,「未来を創るヘルスケアイノベーション戦略」をテーマに,富家隆樹氏(医療法人社団富家会富家病院理事長)が,「西海岸の病院視察」をテーマに講演した。このほか,同協会の事務局長/理事を務める篠原直樹氏(社会医療法人石川記念会HITO病院CXO/CHRO)が,事業の概要を説明した。
当日は,病院・企業関係者117名が参加し,同協会に対する期待の高さを感じさせた。国を挙げて医療DXの推進施策が進められる中,同協会の活動がそれを加速させる力になることが期待される。
●問い合わせ先
一般社団法人日本病院DX推進協会
(日本ヘルスケアテクノ株式会社内)
E-mail koho@jhdxa.onmicrosoft.com
https://jhdxa.or.jp