富士フイルム,上部消化管用経鼻内視鏡「EG-580NW2」発売
〜体液など胃内の液体の吸引性能と処置具の操作性を向上〜

2013-10-2

内視鏡

富士フイルム


EG-580NW2

EG-580NW2

富士フイルム(株)は,鼻からの挿入で咽頭反射による嘔吐感を軽減する経鼻内視鏡の新ラインアップとして,検査時における体液など胃内の液体の吸引性能と処置具の操作性を向上した上部消化管用経鼻内視鏡「EG-580NW2」を,10月21日より富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。

富士フイルムは,先端部径が5.9mmと細く,鼻からの挿入に適したしなやかさを持つ経鼻内視鏡を平成14年に発売し,医師や患者のニーズに合わせた製品開発を通じて経鼻内視鏡検査の普及を図ってきた。経鼻内視鏡を用いた検査は,口から挿入する経口内視鏡を用いた検査に比べ,嘔吐感が少なく,検査中に会話できることから患者負担の少ない検査として注目されており,実際に使用した医師,患者の双方から高い評価を得ている。

今回発売する「EG-580NW2」は,先端部径を従来機よりも細い5.8mmとしながら,体液など胃内の液体を吸引したり,処置具を出し入れする鉗子口径を2.4mmまで拡大した。これにより,従来機比約1.4倍(*1)の吸引性能と生検鉗子などの処置具の操作性向上を実現した。

また,送気・送水性能の向上を追求し,送気・送水管の構造を改良した。検査中は,視野を明瞭にするために,内視鏡を挿入した状態で,内視鏡先端のレンズに付着した粘液などを送水して洗浄し,その水滴を送気によって吹き飛ばし,綺麗にする作業を何度も繰り返し行います。今回の改良により,レンズの洗浄後に水滴が残りにくくなったため,視界が明瞭になり,検査時の医師のストレス軽減や検査時間の短縮につながることが期待される。

このほか,従来機と同様に高解像度と低ノイズを両立する画像センサー「スーパーCCDハニカム™」(*2)と同社がカメラレンズの設計で培った歪みの少ない独自開発レンズを搭載し,胃がん検査に必要な近景観察および遠景観察のどちらにおいても高い観察性能を提供する。

●主な特長

(1) 吸引性能の向上

従来機(EG-580NW)よりも細い先端部径5.8mmでありながら,処置具を出し入れする鉗子口径を従来機の2.0mmから2.4mmへ拡大。処置具を挿入しやすくし,また内視鏡先端部から体液など胃内の液体を吸引する性能も従来機比約1.4倍と大幅に向上させた。

(2) 送気・送水管路構造の改良

送気・送水性能の向上を追求し,送気・送水管の構造を改良した。内視鏡先端のレンズに付着した粘液などを送水して洗浄し,その水滴を送気によって吹き飛ばす際に,水滴が残りにくくなったため,視界が明瞭になり,検査時の医師のストレス軽減や検査時間の短縮につながることが期待できる。

(3) 高い観察性能

独自開発の画像センサー「スーパーCCDハニカム™」を搭載し,高い解像度と色再現性を追求した。
分光画像処理機能「FICE」(*3)との組み合わせも最適化し,スクリーニングにおける病変の早期発見をサポートする。

*1 同社従来機種「EG-580NW」との比較。処置具なし時。処置具挿入時は,約7倍の吸引性能。
*2 スーパーCCDハニカムは,フォトダイオード配列を従来型CCDの正方格子配列から45度回転させ,フォトダイオードの形状を受光面積の大きい八角形にしたもの。これにより,解像度・感度・ダイナミックレンジ・S/N・色再現性などの要素をバランス良く向上させ高画質を実現している。細い口径ながらも高画質を実現している,最新の経鼻内視鏡にも搭載されている。
*3 通常画像から分光画像(特定の波長で得られる画像)をリアルタイムに生成できる画像処理機能。自由に波長パターンを選択でき,よりコントラストの高い画像を得ることができる。Flexible spectral Imaging Enhancementの略。

 

●価格
340万円(税別)

●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/

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