日本ブレーン,日本国内の医療機関へ新型コロナウイルス感染症CT画像分析の臨床研究向けクラウドシステムを無償提供
-アリババが提供する技術を活用し医療機関向けにクラウドシステムを開発-
2020-3-27
国内で臨床研究や治験向けのクラウドシステムを提供する(株)日本ブレーン(以下「日本ブレーン」)は,CT画像を用いた新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」)の分析を行う臨床研究向けのクラウドシステム(以下「本システム」)を開発した。
本システムで使われているアルゴリズムは,アリババクラウド及びアリババグループの研究開発機関であるDAMOアカデミーより共同で提供されているもので,CT画像を用いたCOVID-19の分析を行い,医師による人的判断に補助情報を提供するデータ分析サービス。本サービスは,アリババクラウドの日本国内のクラウド環境から提供される。また,日本ブレーンと医薬分野において学術指導契約を結ぶ山梨大学先端応用医学講座のアドバイスのもと,研究利用環境の準備と臨床研究計画等を策定中である。
臨床研究を希望する病院やクリニックは,同システムを通して,COVID-19に感染した疑いのある患者のCTスキャン画像をアップロードし,分析結果を取得できる。本システムの利用に当たっては,CT装置を使用可能な医療機関に限定し,プライバシー保護のため事前に匿名化した上で分析を行う。
本システムでは,日本ブレーンと共同で医療サービスを提供する(株)シンプリストが保有する医療プラットフォームを有効活用することで,日本ブレーンはCOVID-19の流行期間中,COVID-19の臨床研究を行う公共機関・医療機関に対して,本システムを無償提供することを可能にしている。
本システムはアリババクラウドを含む,様々な企業の技術によって支えられている。アリババ傘下の先端技術研究開発機関であるDAMO アカデミー(中国語「達磨院」),アリババのヘルスケア・プラットフォームであるアリババヘルスも,本プログラムをはじめとする医療関連の技術情報を提供している。
<(株)日本ブレーン 代表取締役 宮内 剛之氏は次のように述べている>
「当社は約10年にわたり,臨床試験に関わるシステム開発に携わって参りましたが,今までの経験を活かし,当社の取り組みが今後のCOVID-19の感染症診断や肺炎における鑑別診断に活用されること,日々身を粉にして対応に当たられている現場の医療関係者の皆様,調査・研究されている医療機関やアカデミアの皆様に感謝申し上げるとともに,それらの皆様の研究環境に微力ながら貢献できることを切に願います。」
<(株)シンプリスト 代表取締役 山内 英嗣氏は次のように述べている>
「当社はアジア地域を中心に越境型の遠隔医療システムの開発とメディカルツアー用システムの開発に携わって参りました。当社の医療プラットフォーム「magic」がCOVID-19の拡大抑制の一助として有効活用されるように微力ながら支援していきたいと考えております。」
<アリババクラウド・ジャパンサービス(株)カントリーマネージャー ユニーク・ソン(Unique Song)氏は,次のように述べている>
「当社はこれまで日本のテクノロジー・パートナーや現地の病院とともに,当社のクラウドコンピューティングとデータ・インテリジェンス・テクノロジーを通じて,COVID-19感染症対策を支援してきました。今回,DAMOアカデミーとアリババヘルスのテクノロジーおよびヘルスケアの経験を通じて,日本のコミュニティを継続的にサポートし,その支援に注力したいと考えています。」
●問い合わせ先
(株)日本ブレーン
ソリューション企画本部 臨床研究システム担当 小野寺,中村
TEL 03-3984-7511(代表)
E-mail: solution_eigyo@jbc.co.jp
www.jbc.co.jp