アキュレイ,「サイバーナイフ S7シリーズ」次世代放射線治療機器の最新機種国内販売開始
患者負担を軽減する高精度照射を実現,より多くの症例に適用

2020-7-10

放射線治療

アキュレイ


アキュレイ(株)は, 2020年7月1日より放射線治療装置「サイバーナイフ S7シリーズ」(以下,本シリーズ)の販売を開始する。

本シリーズは,スピード,高精度,リアルタイムな動体追尾補正機能を兼ね備え,定位手術的照射(SRS)や体幹部定位放射線治療(SBRT)を最短15分ほどで実施できる装置。また,本シリーズは,腫瘍および神経疾患を治療できるロボット型放射線治療装置として更に発展するためのプラットフォームとして位置づけられている。
なお,本シリーズの米国での販売開始は,去る6月17日,カリフォルニア州サニーベール Accuray Incorporatedから発表された。

本シリーズは,サイバーナイフ技術が持つ次のような性能機能を引き継いでいる。

  • 患者が安静にしていても,呼吸や体液・ガスなどにより体内に変化が生じ,標的位置に影響を与える可能性がある。サイバーナイフシステムのシンクロニー動体追尾機能を利用すると,治療実行中でも患者や腫瘍の動きに合わせて自動でリアルタイムの位置補正ができる。
  • ロボット型設計により,潜在的に数千の角度から放射線ビームを選択することができる。標的への照射線量の最大化と周辺正常組織への照射線量の最小化に役立つ。
  • 人の介入を必要とせず,サブミリメートルの精度による定位放射線治療を提供できる。

 

さらに,本シリーズとともに使用する治療計画装置には VOLO™最適化プログラムが搭載され,より短時間で治療計画を作成し,治療時間そのものの短縮も可能。患者にとっては,治療日数の短縮や副作用発現リスクの抑制が期待できる。

同社代表取締役社長穂積重紀氏は次のように述べている。「日本におけるサイバーナイフ治療は, 1990年代に最初の1台が稼働して以来,20数年の歴史を経ています。その間,ロボットアームに搭載された小型加速管の機動性を生かして,シンクロニー動体追尾機能に代表される線量集中性・照射精度の高さを実現しました。更にロボット性能及びIT技術の絶え間ない進歩により,治療スループットの格段の高速化を成し遂げてきました。
本年4月の診療報酬改定により,SBRTの適応拡大が更に進み,従来の頭蓋内・頭頸部・動静脈奇形・肺・肝・腎に加えて,膵・椎体・少数転移のがん(オリゴメタ)が保険算定可能となりました。今後ますます寡分割(少ない分割回数)照射による高精度放射線治療が増える傾向が予測されます。今年は国内約 40施設においてサイバーナイフ治療を受ける患者さんが年間1万人を突破することが見込まれる中,最新のサイバーナイフ技術をパッケージしたS7シリーズを発売することは,患者さんにとってより精度が高くかつ負担が少ない治療をご提供し続けたいというアキュレイの決意表明です。」

 

●問い合わせ先
アキュレイ(株)
TEL 03-6265-1526
www.accuray.com

放射線治療

アキュレイ


TOP