オリンパス,開腹手術用エネルギーデバイス「THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X」を発売
先端カバーにより熱損傷リスクを軽減させ,安全な手技をサポート

2022-9-28

オリンパス


THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

オリンパス(株)(以下,オリンパス)は,内視鏡外科手術や開腹手術で血管封止※1や組織の切開・剥離などに使われるエネルギーデバイス 「THUNDERBEAT(サンダービート)」シリーズから,開腹手術用の「THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X(和文名:サンダービート ファインジョー タイプエックス)」を欧州,米国,韓国で2022年10月以降順次発売する。なお日本では,8月下旬より先行発売済み。

今回発売する「THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X」は,従来機種の特長である操作性の高い先端形状を維持しながら,先端に熱の伝達を抑制するカバー「サーマルシールド」を搭載した。対象部位に隣接する組織や血管に対する損傷リスクを軽減させ,より安全で確実な手技をサポートする。

※1 手術中の出血を防ぐため手術部位に関連する血管に封をする(漏れたり流れ出たりしないようにする)処置。

販売名:サンダービート ファインジョー タイプX
発売予定日:
2022年10月上旬(欧米)
2022年10月中旬(韓国)

発売の背景

本デバイスを用いて行う甲状腺切除術※2や喉頭がんの外科的治療は,重要な神経の損傷を避けながら病変を切除する必要があるため,非常に微細な処置を要する。そのため,より安全で操作性の高いデバイスに対するニーズがあった。今回発売する「THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X」は,操作性の高い微細な先端形状を維持したまま,熱の伝達を抑制するサーマルシールドを先端に搭載した。これにより,対象部位に隣接する組織や血管への意図しない損傷リスクを軽減させ,より安全で確実な手技をサポートする。
※2 甲状腺がん,バセドウ病などに対する手術。甲状腺を全て,または部分的に切除する。

主な特長

1.先端に搭載したサーマルシールドにより意図しない組織への熱損傷リスクを軽減させ,安全性向上に寄与
組織の切除や血管封止の際は,デバイスの出力するエネルギーにより操作部先端の温度が上昇する。本製品は,先端に高機能樹脂製のサーマルシールドを搭載したことで,デバイスから組織への熱伝達を最小限に抑える。対象部位に隣接する組織や血管への意図しない熱損傷リスクを軽減させ,手技の安全性向上に寄与する。

サーマルシールド(イメージ)(左)従来機種,(右)THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

サーマルシールド(イメージ)
(左)従来機種,(右)THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

 

2.微細な先端形状により,より正確な手技をサポート
先端にサーマルシールドを搭載しながらも,従来機種同等の微細な先端形状を実現した。これにより,組織の把持や剥離など,繊細な操作を可能とし,より正確な手技をサポートする。

デバイス先端 (左)従来機種,(右)THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

デバイス先端
(左)従来機種,(右)THUNDERBEAT Open Fine Jaw Type X

 

3.2つのエネルギーの同時出力により,1本のデバイスで多様な操作が可能
本製品は,超音波振動エネルギーとバイポーラエネルギー※3の2種類のエネルギーを同時に出力することにより,迅速な切開性能と高い血管封止性能の2つの特長を兼ね備えている。1本のデバイスで血管封止から切開・剥離まで多様な操作が可能なため,術中に複数の機器を交換する必要がなく,手術時間の短縮および効率向上に貢献する。
※3 双極型の電極で組織をつまみ,高周波電流を通電させることで,凝固および血管封止させる。

 

●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp

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