オリンパス,ディスポーザブル把持鉗子「FlexLifter」を発売
大腸の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)における,より効率的で安全な手技をサポート
2022-10-26
ディスポーザブル把持鉗子 LA-400
オリンパス(株)(以下,オリンパス)は,早期の大腸がんにも適用可能な内視鏡的粘膜下層剥離術※1(以下,ESD)で使用するディスポーザブル把持鉗子「FlexLifter(フレックスリフター)」※2を2022年10月26日から国内で発売を開始する。
「FlexLifter」は,ESDにより病変を剥離する際に内視鏡の先端から出す高周波ナイフ類と併せて使用するもので,切除する病変の付近を持ち上げ固定することで,粘膜下層を切除しやすくするための処置具。視野の確保と安定した切除をサポートし,より効率的で安全な手技に貢献する。
なお本製品は,10月27日〜30日まで福岡国際センターほかで開催される「第104回日本消化器内視鏡学会総会」に出展される。
※1 手技の手順は下記を参照。
おなかの健康ドットコム:https://www.onaka-kenko.com/endoscope-closeup/endoscopic-therapy/ep_08.html
※2 「FlexLifter」は,販売名「ディスポーザブル把持鉗子 LA-400」の愛称。
販売名:ディスポーザブル把持鉗子 LA-400
発売日:2022年10月26日
発売の背景
早期の大腸がんなどの治療において,ESDは開腹手術に比べ患者への負担が少ない低侵襲な治療として,多く用いられている。一方でESDは,その適用範囲の広がりから困難な症例も多く,高度な内視鏡技術を要することに加え,長時間にわたる手技が課題となっていた。さらに大腸は形状が複雑で,腸壁が胃などに比べて薄いことから,より安全な手技に対する要望は年々高まっている。
今回発売する「FlexLifter」は,ESDの手順の中でも重要で難しいとされている大腸における粘膜下層の剥離で使用する。病変の付近を持ち上げ固定することで,広い視野を確保するだけでなく,ナイフを当てた際に組織がずれることなく安定した切除をサポートし,より効率的で安全な手技に貢献します。これにより,手技時間の短縮が期待できる。
主な特長
1. 組織を持ち上げ視野を確保することで,より効率的かつ安全な処置をサポート
本製品を用いて切除する病変の付近を持ち上げることで,内視鏡による広い視野が確保できるため,切除部の視認性向上に貢献する。さらに剥離の進行度合いに応じて,掴みなおしが可能。また操作部にはロック機構を搭載している。これにより,安全かつ効率的な処置をサポートする。
2. 内視鏡の動きが組織を把持する鉗子の位置に影響を与えづらい設計により,操作性向上に寄与
内視鏡先端に取り付けたアタッチメントと鉗子部分を柔軟性のある糸で繋ぐことで,内視鏡の動きが組織を把持する鉗子の位置に影響を与えづらい設計にした。管腔が狭くヒダが多いため,内視鏡操作が難しいとされる大腸でも,操作性向上に寄与する。
3.切除した病変の回収にも対応し,手技時間の短縮とコスト削減に貢献
切除した病変は,本製品にて回収に対応する。回収のために別の処置具へ交換する必要がないため,手技時間の短縮とコスト削減に貢献する。
●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp