水俣市とハート・オーガナイゼーションが高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システム導入支援業務の委託契約を締結
国保水俣市立総合医療センターと熊本大学病院が遠隔医療支援システムCaselineを用いて連携診療

2024-1-12

遠隔診療


熊本県水俣市と(株)ハート・オーガナイゼーションは,高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システム導入支援業務についての委託契約を締結した。

水俣市とハート・オーガナイゼーションが高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システム導入支援業務の委託契約を締結

 

本業務は,地域の急性期医療を担う地域中核病院である国保水俣市立総合医療センター(以下「総合医療センター」)において,大学病院等の高次医療機関とオンライン環境下でリアルタイムに連携し,治療方針相談や連携診療を行い,質の高い医療,手術等を提供できるしくみづくりを目的としている。
具体的には,総合医療センターの医師及び医療スタッフに対し,高次医療機関等の遠隔地にいる医師が,画像や音声等を用いてリアルタイムに診療等を支援(以下「遠隔医療支援」)することができるオンライン・リアルタイム連携システムの導入を支援するものであり,ハート・オーガナイゼーションが開発・提供する遠隔医療支援システム(医療機器プログラム認証)「Caseline(ケースライン)」を使用して高次医療機関からの遠隔医療支援を実現する。

【水俣市長 髙岡利治氏のコメント】

水俣市は熊本県の南端,鹿児島県と隣接した地域であり,総合医療センターは,水俣芦北医療圏のみならず鹿児島県北薩地域の地域医療を担っています。大学病院等の高次医療機関が存在しない当地域では,特に急性期において,より早くより正確に,高次医療機関の専門医と連携することが,地域の皆様により良い医療を提供するために重要な課題でした。
この度の契約締結によりCaselineを活用することで,当地域の住民のみなさまに高度医療の提供や高次医療機関への移動等の負担軽減等を図り,地域で安心して暮らせる環境づくりの実現のみならず,医療従事者の働き方改革,医療資源の確保にも寄与できることを期待しています。また,今回の事業が,本市と同じような課題を持つ地域にとってのヒントとなれば幸いです。

【(株)ハート・オーガナイゼーション 代表取締役 菅原俊子氏のコメント】

本業務の契約を締結できましたことを心より感謝申し上げます。Caselineの導入により,総合医療センターにおいて遠隔地の高次医療機関の専門医の診療支援を受けられるようになることで,水俣市の地域医療の質が向上することに貢献できればと思っています。私たちは「医師が専門医と協力して治療ができる世界」を実現し,医師や医療従事者の皆さまの負担を軽減しながら,患者さまにより質の高い医療が提供できる環境の構築をこれからも広めてまいりたいと思います。

【本業務の概要】

1.委託業務名
高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システム導入支援業務

2.業務履行期間
令和5年11月15日から令和6年2月29日まで

3.委託業務内容

(1) 高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システム環境構築の支援
<1> 地域の急性期医療を担う地域中核病院等が無理なく利用できるシステムの提案及び導入支援
<2> 提案及び導入支援を行うシステム
・遠隔地の医師がリアルタイムに画像を表示し,同時に音声通信を行いながら表示画像に対し座標指示,アノテーション指示が可能
・遠隔地において画像と音声のリアルタイム表示を実現し,画像データの移動,保存を伴わないストリーミング環境の構築が可能

(2) 高次医療機関とのオンライン・リアルタイム連携システムの端末構築及び設置
<1> 必要な端末構築及び設置 ※設置に係る機器,備品購入費及びシステムライセンス料,システム設定費は委託料に含む
<2> 医療機関の必要箇所に機器,設備を設置。システム環境の構築拠点医療機関は以下の2か所
・国保水俣市立総合医療センター
・熊本大学病院

【遠隔医療支援システムCaselineについて】

Caselineは,救急搬送・処置中の現場医師と遠隔の専門医とをリアルタイムでつなぎ,施設内で表示されている医用画像・映像をタブレット端末を介して共有しながら音声通話で遠隔診断をサポートできる。また,治療の方向性を遠隔の専門医に相談するための遠隔医療支援ツールとしても使用できる。わずかな手順で双方向のコミュニケーションが開始できる点が特長。Caselineは医療機器プログラムの認証を受けており,3省2ガイドライン(※1)に準拠している。また,外部サーバーを介さないのでサーバーやデバイスにもデータが残らない。
Caselineは汎用画像診断装置ワークステーション用プログラムとして認証・保険適用されている。脳神経外科領域において,脳卒中ケアユニット入院医療管理料に関する施設基準の夜間・休日の要件緩和に必要な「診療上必要な情報を直ちに送受信できる体制」(※2)を構築するためにCaselineを利用できる。

遠隔医療支援システムCaseline

 

URL:https://www.caseline-medical.com

一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
販売名:医用画像共有プログラム Caseline(ケースライン)
認証番号:303AGBZX00069000
クラス分類:管理医療機器(クラスⅡ)

※1 医療に関する情報を取り扱う事業者が準拠すべき医療情報の保護に関するガイドライン。厚生労働省によるものと,経済産業省・総務省によるものの2つで構成。
※2 厚生労働省「平成28年度診療報酬改定における主要改定項目について」 P.66脳卒中ケアユニット入院医療管理料の医師配置要件の見直し
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000114740.pdf

 

●問い合わせ先
(株)ハート・オーガナイゼーション
https://www.heartorg.co.jp/

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