ソニーネットワークコミュニケーションズ,AIを用いた回復期リハビリテーション病棟向け予後予測ソリューションを十勝リハビリテーションセンターと共同開発
~患者・家族へのより良いサービス提供と院内業務効率化の両立へ~
2024-6-12
ソニーネットワークコミュニケーションズ(株)は,AI関連事業において,社会医療法人 北斗 十勝リハビリテーションセンター(以下,十勝リハビリテーションセンター)とAI予測分析ツール「Prediction One」を通じた共同研究を行い,回復期リハビリテーション病棟における予後予測に活用可能なソリューションを開発した。
本ソリューションでは,十勝リハビリテーションセンターの過去6年分のデータをソニーの予測分析ツール「Prediction One」を用いて学習したAIモデルを提供。加えて,専用にカスタマイズした「Prediction One」によってソリューションを構成している。これにより,導入後すぐに精度の高い予測を行うことが可能である。共同研究のなかで退院時における「歩行動作の予測」,「トイレ動作の予測」,「運動項目FIM(※)の予測」について,高い精度で予測が可能であることを実証している。
(※)FIM:機能的自立度評価表
人の日常生活動作の介護量を評価し,適切な治療やリハビリにつながるように考えられた指標。
同社は,本ソリューションを,6月13日より開催される「第61回 日本リハビリテーション医学会 学術集会」に出展する。また,2024年7月以降,全国の回復期リハビリテーション病棟にむけ提供を開始する予定。
回復期リハビリテーション病棟とは,急性期の治療を終えて,本来の生活に少しでも近づけるためのリハビリテーションを専門に行う施設。ここではリハビリテーション実施計画や,実績指数と呼ばれるリハビリ効果を示す指標の管理において,患者の予後を予測することが必須の業務である。従来,予後予測を行うためには現場のセラピストが,大量のデータを解析するために時間を割く必要があった。今回AIを活用することにより,短時間で精度の高い予測を行うことができ,病院のリハビリテーションマネジメントの効率化やセラピストの業務負荷軽減に貢献する。また,高精度な予後予測によって目標を明確にすることで,患者の不安軽減やリハビリへのモチベーション向上に寄与することが見込まれる。
同社は本取り組みを通じて,全国の回復期リハビリテーション病棟における業務効率化や課題の解決をサポートし,社会福祉に貢献するソリューションの提供を目指していく。
【社会医療法人 北斗 十勝リハビリテーションセンターについて】
社会医療法人 北斗 十勝リハビリテーションセンターは,北海道最大規模のリハビリテーション病床を保有し,「革新に満ちた医療への挑戦と新たなる組織価値の創造」という法人の理念に基づき,ロボットや電気刺激装置などを利用した最先端のリハビリテーションを実践している。
https://www.hokuto7.or.jp/hospital/rehacenter/top/
【「Prediction One」について】
2019年6月に提供開始した,機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても数クリックの簡単な操作で予測分析ができる非専門家向けAI予測分析ツール。
ソニー独自開発の自動モデリングによって高い予測精度を実現し,業務負担を軽減する。予測とともにその根拠も合わせて提示されるため,次のアクションが取りやすいことも特長の一つである。
https://predictionone.sony.biz/
●回復期リハビリテーション病棟向け予後予測ソリューションに関する問い合わせ先
ソニーネットワークコミュニケーションズ(株)
https://ict.sonynetwork.co.jp/contact/po-for-rehabilitation.html