（株）CEホールディングスのグループ会社で，電子カルテシステムを中心とした医療システム開発とシステム構築受託を行う（株）シーエスアイ（以下，CSI）は，2024年7月10日から11日に開催されたMI・RA・Is ユーザーフォーラム大会及びシステム展示会にて，AIを搭載した電子カルテシステムのベータ版を出展した。今後，CSIの電子カルテシステム「MI・RA・Is」を使用している医療機関において，AIの実装評価及び改善を行い，本年12月に製品版を発表する予定。

電子カルテシステム「MI・RA・Is」に搭載されたAIの特長は「オンプレミスのAI」として，患者の診療情報を外部に出さずにAIを使用することができることである。

最初のAIサービスは，1日4時間程度を占めると言われる医師の事務作業のうち紹介状，診療サマリ，診断書などの文書作成支援からAI活用を開始し，さらには診療支援（診療アシスタント）まで発展させる計画としている。

また，「オンプレミスのAI」による処理が大幅に増加した場合には，既に同社でサービスを提供しているクラウド型電子カルテの基盤を用いて，クローズドなプライベートクラウド環境でAIを活用するサービスを視野に開発を計画している。

もう一つの特長は，医療機関における文書作成は，診療科によって，もしくは医師個人ごとに伝えたいポイントが異なることから，AIサービスにおいては，ソフトウェアパッケージのようにノンカスタマイズで利用する形態ではなく，大元となる基盤サービスを提供し，個人でもカスタマイズができる「ハーフメイド」で「利用者自身が作りこんでいくAI活用」を提供したいと考えていることだ。

電子カルテシステム「MI・RA・Is」がAIを搭載することにより，さらに医師や医療従事者の働き方改革に貢献できることをめざしていく。