デロイト トーマツとインターシステムズ, 医療DXの推進へクラウドを活用した医療情報統合プラットフォームサービスの提供を開始

2024-9-20

医療DX

インターシステムズ


デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下「デロイト トーマツ」)とインターシステムズジャパン(株)(以下「インターシステムズ」)は,ソリューションパートナー契約を締結し,医療機関のDX推進を実現する医療情報統合プラットフォームサービス(以下「HospitalLake*注1」)の提供を2024年10月1日より開始する。

現在,電子カルテや医療情報システムの普及,医療機器のIoT化などにより,利用可能な医療データは大幅に増加している。しかし,これら医療データの多くは標準化されておらず,様々なデータ形式で異なる医療情報システムに保存されている。そのため医療機関においては,蓄積している膨大なデータを十分に活用できていないだけでなく,異なる複数の医療情報システムを操作することに起因する業務効率の低下,情報の分断に起因する必要なケアの遅れなど,多くの問題が生じている。

今回の契約により,デロイト トーマツは,インターシステムズの医療データを扱うことに特化したデータプラットフォーム InterSystems IRIS for Health™ を基盤にした「HospitalLake」をAWSクラウド上に構築する。その上でこれまで病院のDXを総合的に支援してきたサービス(「Hospital Managed Service*注1」)と「HospitalLake」を連携する。これにより,従来までは,異なるシステム別に保存されていた,電子カルテや部門情報,医療機器などの医療情報が「HospitalLake」に保存されることでデータを効果的に利用できる他,ワークフローの改革などを通じた業務の効率化など,医療DXの推進が期待できる。

Hospital Managed ServiceとHospitalLake概要図

Hospital Managed ServiceとHospitalLake概要図

 

インターシステムズのInterSystems IRIS for Health™ は,医療情報交換のための各種国際標準規格に準拠し,医療・健康データから価値を引き出すために特別に設計されたデータプラットフォームであり,データの相互運用性とデータ活用のための基盤技術を備えている。これにより,「HospitalLake」は,電子カルテ,部門システム,医療機器,IoT機器などからデータを取得し,標準形式のデータ(HL7® FHIR® *注2など)に加工・変換し,蓄積ができる。蓄積したデータは,「Hospital Managed Service」の中で提供される生成AIモデルや分析ツールなど各種アプリケーションで活用可能である。また,APIを提供し,医療機関や他企業で開発したアプリケーションでの利用も可能にする。更に,「HospitalLake」はAWSクラウド上のプラットフォームとして展開され,プラットフォームの管理や機能拡張はデロイト トーマツが担うことで,医療機関は自院の負担が少なく常に最新のデータ利活用環境にアクセスすることが可能となる。

「HospitalLake」は,10月16日(水)にオンラインで開催される「InterSystems 医療 x ITセミナー」にて,概要の説明を行う。開催概要は,以下の通り。

■第5回 InterSystems 医療 x ITセミナー
~ 病院変革に求められるデータとテクノロジー活用の現状とこれから ~
日時     : 2024年10月16日(水)13:00~14:30
参加費    : 無料(事前登録制)
登録および詳細: https://www.event-site.info/intersystems-1016/

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員 根岸 弘光 氏のコメント
「グローバルな医療IT分野で多くの実績をもつインターシステムズ様と協業できることを嬉しく思います。医療DXを推進するためには,様々な医療システム・医療機器間でデータを連携・活用する必要があります。そのため,医療データは国際標準規格に準拠することが重要です。国際標準規格に準拠した製品InterSystems IRIS for Healthを基盤に開発した『HospitalLake』によって,医療DX推進を支援し,医療機関様の経営や医療サービスの質,業務効率の向上に資するサービスを提供したいと思います。」

インターシステムズジャパン カントリーマネージャー 林 雅音 氏のコメント
「あらゆる産業分野で戦略的コンサルティングサービスを提供し,医療分野での課題解決にも注力されてこられたデロイト トーマツ コンサルティング様と協業し,同社の『HospitalLake』にInterSystems IRIS for Healthをご採用いただいたことを大変嬉しく思います。このサービスを通じて,医療機関様がかかえる重要なデータ活用の課題を解決し,医療の効率化・質の向上などの臨床研究,業務,経営課題の解決と医療DXの推進に貢献できればと思います。」

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター統括本部ヘルスケア事業本部長 大場 弘之 氏のコメント
「このたびの医療機関向けの『HospitalLake』の提供の発表を心より歓迎します。AWSはパートナーとして,デロイト トーマツ コンサルティング様とは新しいアイデアを現実世界に影響を与えるソリューションに変えていくことを,インターシステムズ様とは既存システムの強化や革新的なクラウド型アプリケーションの構築などを,行ってきました。『HospitalLake』においては,データ取得のための専用線としてAWS Direct Connectをご活用頂くことで,耐久性の高いストレージであるAmazon Simple Storage Service(Amazon S3)にデータを蓄積,分析BIツールであるAmazon QuickSight,機械学習ツールSageMakerなどの活用が可能となっております。こうした取り組みが,医療データのデジタル化と活用を促進し,患者体験の向上に寄与することを期待しています。」

*注1:HospitalLake,Hospital Managed Serviceは商標出願中。
*注2:HL7® FHIR® は,HL7協会が策定した医療情報交換のための国際標準規格。

 

●問い合わせ先
インターシステムズジャパン(株)
https://InterSystems.com/jp/

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/dtc/dtc.html

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