AIメディカルサービス, 画像上早期胃がんおよび腺腫を疑う領域を検出するAI搭載の内視鏡画像診断支援ソフトウェアを発売
画像上早期胃がんおよび腺腫を疑う領域をリアルタイムでダブルチェック

2025-5-8

ソフトウエア

内視鏡

AI

AIメディカルサービス


内視鏡の画像診断支援AI(人工知能)を開発する(株)AIメディカルサービス(以下「AIM」)は,AIを搭載し,内視鏡検査中に内視鏡検査機器から受信した胃内視鏡画像を解析し,画像上早期胃がんおよび腺腫[1]を疑う領域を検出し,医師の診断補助を行う内視鏡画像診断支援システムgastroAI™ model-G2について,2025年5月8日から販売を開始した。同社は2025年5月9日から5月11日に札幌で開催される「第109回 日本消化器内視鏡学会総会」企業展示会場において本製品を出展する。

■gastroAI™ model-G2について

gastroAI™ model-G2は,内視鏡検査機器から受信した胃内視鏡画像を解析し,画像上早期胃がんおよび腺腫を疑う領域を検出し,汎用モニターに投影した胃内視鏡画像に矩形として表示するとともに音によって観察者に通知する。これにより,観察者に注意を喚起し,観察者が画像を解釈し病変検出することを支援する[2]

内視鏡画像診断支援ソフトウェアgastroAI

 

販売名:内視鏡画像診断支援ソフトウェアgastroAI
承認番号 :30600BZX00266000

■製品概要

●製品特徴

1. 検出対象
早期胃がんと腺腫に画像上類似した領域を検出対象としている。

2. 内視鏡検査中にリアルタイムでダブルチェック
内視鏡検査中に内視鏡映像の静止を伴う操作を行うことで病変検出支援機能が動作,AIが解析を開始して結果をモニターに表示する。また,AIの解析画面はサブモニターに表示され,メインモニターに干渉しないため内視鏡画像観察の邪魔にはならない。解析にかかる時間は0.15秒以内。

●試験成績

性能評価試験の結果,熟練医[3]に対しても感度が向上
同社にて性能評価試験を行い,熟練医が本品を使用せず読影した場合と,本品を使用して読影した場合の感度および特異度を比較した結果,熟練医に対しても感度が向上した。

<概要>
01. 内容:静止画による後ろ向き読影試験[4]
02. 対象:上皮性腫瘍が疑われる早期胃がん(隆起型,平坦型,陥凹型)および腺腫
03. データ数:検出対象150 画像,非検出対象350 画像
   

<結果>

結果

 

■第109回 日本消化器内視鏡学会総会にてランチョンセミナーを開催する
日時:5月10日(土)12時30分~13時20分
会場:札幌プリンスホテル3階 摩周・屈斜路
テーマ:内視鏡AIは次世代へ〜gastroAI™ model-G2 がんの見逃しゼロを目指して〜
登壇者:
司会:山野 泰穂 氏(札幌医科大学医学部 消化器内科学講座)
演者:
辻 陽介 氏(東京大学大学院医学系研究科 次世代内視鏡開発講座/消化器内科)
蓑田 洋介 氏(九州大学大学院医学研究院病態制御内科学(第3内科)/光学医療診療部)
多田 智裕 氏(株式会社AIメディカルサービス)
学会URL
https://www.convention-plus.jp/109jges/

■開発の背景

日本における胃がん罹患者数は,毎年10万人以上で大腸がん・肺がんに続いて第3位,死亡者数は毎年およそ4万人 で肺がん・大腸がんに続いて第4位となっている[5]。胃がんは早期に発見すれば十分に治療可能な疾患である一方,ステージが進行するにつれて生存率が大きく下がることが特徴で,5年相対生存率はステージⅠで発見された場合は95%以上,ステージⅢ以降で発見された場合は50%以下となっている。その為,胃がんは早期に発見することが非常に重要だが,早期の胃がんは判別が難しく,4.5-25.8%程度が見逃されているとも言われている[6]。

AIメディカルサービスはミッションに掲げる「世界の患者を救う~内視鏡AIでがん見逃しゼロへ~」の実現に向けて今後も邁進していく。

■今後の展開

「世界の患者を救う~内視鏡AIでがん見逃しゼロへ~」というミッションのもと,内視鏡AIを,日本だけでなく世界の臨床現場に届ける。消化器内視鏡は国内メーカーが世界をリードしており,また国民皆保険の背景もあり,日本には高品質で大量のデータが蓄積されている。今後は,臨床現場のさらなる課題解決に向け,内視鏡AIの機能拡張やさらなる精度向上,対象器官の拡大に向けた研究開発を加速していく。

[1]良性の腫瘍。がん化することもあるため大きなものは内視鏡治療を行うこともある
 [2]本品の位置付けは,「観察者による病変検出補助」であり,本品による解析結果のみで質的診断の支援や治療方針の決定を意図したものではない
[3]専門医資格を有しており,かつ直近 5 年間における上部消化器内視鏡の実施数が平均で年間200例以上の医師
 [4]過去に行われた診療上のデータ(カルテ等)を匿名化して用いる試験
[5]出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
[6]出典:Hosokawa et al. Hepatogastroenterology 2007 Mar;54(74):442-4.

 

●問い合わせ先
(株)AIメディカルサービス
https://www.ai-ms.com

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