テレフレックス,日本において Barrigel™ 直腸スペーサーの販売を開始
前立腺放射線治療に伴う有害な長期副作用を最小限に抑える安全かつ効果的な選択肢を提供

2025-8-21


革新的なヒアルロン酸技術により,制御性と精度が大幅に向上し,前立腺放射線治療における直腸の有害事象リスクを大幅に低減 1-4
日本で最初の症例を実施

医療技術分野のグローバルリーダーである Teleflex Incorporated(以下,テレフレックス)は8月21日,日本にて Barrigel™ 直腸スペーサーの販売を開始した。今回の販売開始は,規制当局より認可を取得し,保険適用が承認されたことに合わせ,日本の学術団体により適正使用指針が公開されたことに続くもの。
Barrigel™ 直腸スペーサーは,非動物性安定化ヒアルロン酸(non-animal stabilized hyaluronic acid: NASHA)を配合した成形可能な世界初の製品となり,前立腺放射線療法中に直腸に到達する放射線量を大幅に減少させることが実証されている。同直腸スペーサーは,今月,医薬品医療機器総合機構 (PMDA) の承認を受け,最初の病例が開始された 1,5,6,7

テレフレックスの会長兼最高経営責任者であるリアム・ケリー(Liam Kelly)氏は,次のように述べている。
「当社の Barrigel™直腸スペーサーのグローバル展開戦略において,日本での販売は重要なマイルストーンになります。今回の発売は,精密で対称的な設置を可能とする 1,2,7,次世代の NASHA 直腸スペーサーを提供するという当社のミッションを裏付けるものです。これにより,医師はインプラントの形状と配置を効果的かつ実証済みの方法で制御できるようになります 8。当社は,前立腺がん放射線療法を受ける男性のために, Barrigel™直腸スペーサーを標準治療として確立できるよう,引き続き尽力してまいります」。

2022年時点で,前立腺がんは日本人男性にとって最も一般的ながんであり,新規患者数は 104,318 件,また全国のがん診断件数の 18%を占めた 9。 Barrigel™直腸スペーサーは,T1 から T3b ステージの前立腺がん患者を対象としている 5
米国の臨床研究においては,Barrigel™直腸スペーサーを使用した治療を受けた男性の 98%が,直腸への放射線量が少なくとも 25%減少するという,主要評価項目を達成した 1。さらに,主要評価項目を達成した患者において,直腸への V54 グレイ放射線量は平均 85%減少し,Barrigel™直腸スペーサーは,対照群と比較して,3 ヶ月および 6 ヶ月後の消化器系におけるグレード 1 以上の急性かつ長期的な消化管(GI)毒性の軽減においても優越性を実証した 1,6

テレフレックスメディカルジャパンの代表取締役社長である井上 佳子氏は,日本での Barrigel™直腸スペーサーの発売により,より多くの男性が前立腺がん放射線治療に伴う直腸への副作用を軽減できるソリューションを利用できるようになる 1 とした上で,次のように述べている。
「この重要な進歩を支援できることを誇りに思います。当社は,日本全国で,直腸スペーサーの有用性と普及に向けて,引き続き医療従事者への教育に取り組んでまいります」。

5 月下旬を皮切りに,国内有数の放射線腫瘍医である伊丹 純博士の指導のもと,日本・千葉市でトレーニングが行われた。伊丹博士は次のように述べている。
「Barrigel™直腸スペーサーは,超音波での視認性も高く,注入時に時間的制約がない点が特長です 1-4。これにより,医師は個々の患者に合わせて必要な部位に必要な量をリアルタイムで確認しながら注入することが可能となります 1,7。その結果,確実に前立腺と直腸の距離が担保され,より安全で robust な放射線治療計画が実現できます。Barrigel は放射線治療における直腸保護の新たなスタンダードとして革新的なスペーサーだと感じています 1」。

Barrigel™ 直腸スペーサーについて
Barrigel™ 直腸スペーサーは,前立腺と直腸を分離し,前立腺がんに対する放射線療法治療中に直腸を保護するヒアルロン酸を配合した直腸スペーサーとして,世界初かつ唯一無二の製品 1。同スペーサーは,非動物性安定化ヒアルロン酸(NASHA)から製造されている 5
ヒアルロン酸は,人体に自然に存在する物質で,高い生体親和性と完全に吸収可能な特徴を有している。NASHA は,世界中の男性,女性,子どもを含む多様な医療分野において,安全性と有効性が実証されている 2,10

Barrigel™ 直腸スペーサーは,前立腺がん放射線療法に伴う不快な副作用を大幅に軽減することが証明されており 1,米国,オーストラリア,ヨーロッパ,および日本で直腸スペーサーとして正式に承認されている 11。Barrigel™ 直腸スペーサーは,T1から T3b ステージの前立腺がん患者を対象としている 5
Barrigel™ 直腸スペーサーに関する詳細情報は,https://barrigel.com/hcp/barrigel-control-matters をご覧ください。

Barrigel™ 直腸スペーサーに関する重要な安全情報
Barrigel™ 直腸スペーサーは,前立腺がんの放射線療法中に前立腺から直腸前壁を一時的に離隔し,この空間を創出することで,直腸前面に照射される放射線量を低減することを目的としている。Barrigel™ 直腸スペーサーは生分解性素材で構成されており,前立腺放射線治療の全期間にわたって空間を維持し,時間の経過とともに患者の体内に吸収されるように設計されている。
Barrigel™ 直腸スペーサーは,泌尿生殖器/骨盤領域における超音波ガイド下での投与および挿入技術に精通した資格を有する医師のみが投与を許可される。
他の医療行為と同様に,Barrigel™直腸スペーサーの使用には一定のリスクが伴う。Barrigel™直腸スペーサーの使用に関連する潜在的な合併症には,以下のものが含まれるが,これらに限定されるものではない:Barrigel™直腸スペーサーの注射に伴う痛み,膀胱・前立腺・直腸壁・直腸または尿道への針の穿刺,Barrigel™直腸スペーサーの膀胱・前立腺・直腸壁・直腸・尿道・血管内への注入,局所的な炎症反応,感染,尿閉,直腸粘膜の損傷・潰瘍・壊死,出血,便秘,および直腸の急迫感。適応症,禁忌,警告,および使用方法に関する詳細情報は,www.barrigel.com を参照。

注意:米国連邦法により,この装置は医師による販売または医師の指示による販売に限定されている

*本研究は,現在テレフレックス傘下となった Palette Life Sciences の支援を受けて実施された。
** Barrigel Pivotal 研究のデータは,Fischer-Valuck 研究と同じ手法で分析されまた。
***Gejerman 博士,Chao 博士,Lederer 博士,および Orio 博士は,現在テレフレックス傘下となった Palette Life Sciencesの有償コンサルタント。

出典:
1.Mariados NF, Orio PF III, King MT et al. JAMA Oncol (2023).*
2.Svatos M, Chell E, King MT et al. Med Phys (2024).*
3.Gejerman G, Goldstein MM, Chao M et al. Pract Radiat Oncol (2023).***
4.Williams J, Mc Millan K, Chao M et al. J Med Imag Radiat Sci (2022).
5.Japan Injectable Gel Instructions for Use (2025)
6.Data on file. As of 4/01/2025.
7.King MT, Svatos M, Orio PF III et al. Pract Radiat Oncol (2023).*
8.Fischer-Valuck BW, Chundury A, Gay H, Bosch W, Michalski J. Hydrogel spacer distribution within the perirectal space in patients undergoing radiotherapy for prostate cancer: Impact of spacer symmetry on rectal dose reduction and the clinical consequences of hydrogel infiltration into the rectal wall. Pract Radiat
Oncol. 2017;7(3):195-202.**
9.Ferlay J, Ervik M, Lam F, Laversanne M, Colombet M, Mery L, Piñeros M, Znaor A, Soerjomataram I, Bray F (2024). Global Cancer Observatory: Cancer Today. Lyon, France: International Agency for Research on Cancer.
10.Restylane® celebrates 25 years of natural-looking results with its signature line of hyaluronic acid fillers. 2021.
11.Data on file Teleflex. 2025

 

●問い合わせ先
テレフレックスメディカルジャパン(株)
https://www.teleflex.com/japan/jp/


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