AI（人工知能）技術を活かしたソリューションを提供する（株）パルシベイトは，医療現場における電子カルテ記載の効率化システム「Swift SOAP」（読み方：スウィフトソープ）の提供を開始する。

Swift SOAPは，音声認識AIと生成AIを組み合わせることで，素早く正確なカルテ原稿を自動作成し，医療現場の診察業務を効率化する。1日あたり平均65人の外来患者を診察する一般内科の診療所では，1日あたり約1.1時間相当の電子カルテ作成に関する業務効率化^（※）を期待できる。さらに，診察時間の短縮を通じた患者受け入れ数および収益の向上，ピーク時間帯における医師・患者の負担軽減にも貢献する。
^{（※）Swift SOAP を利用する医師へのヒアリングをもとに，カルテ作成時間の短縮による業務削減効果を算出}

Swift SOAPは，あらゆるクラウド型・オンプレミス型電子カルテと共用することが可能な設計であるため，既存の診察業務へ導入しやすい利点がある。また，2030年までの全国普及指針（厚生労働省）を踏まえ，多くの医療機関が電子カルテの新規導入を検討している。Swift SOAPは電子カルテ導入時の運用負荷を軽減するツールとしても利用できる。

■ サービス概要

サービス名：Swift SOAP
サービス内容：医療現場における定額・使い放題のカルテ作成支援サービス
利用対象者：診療所・病院にて患者を診察する医師
提供価格:
1ユーザあたり、月額16,500円（税込）
ウェブサイト：https://www.swiftme.jp
提供会社：株式会社パルシベイト
提供責任者：株式会社パルシベイト　代表取締役　辻　和久

■ サービスの利用方法

Swift SOAPは，音声取得デバイス（iPhoneまたはiPad）と電子カルテ用パソコンを用いて3ステップで利用する。まず，診察時に音声取得デバイス上のSwift SOAPアプリで録音を開始する。診察終了時にSwift SOAPアプリの録音を停止する。10秒程度で電子カルテ用パソコンにSOAP形式の要約文章が届き，医師が確認して電子カルテに貼り付ける。

■ カルテ原稿の出力イメージ

Swift SOAPは，録音中に音声認識AIがリアルタイムで会話を文字起こしし，録音終了後に生成AIがSOAP形式に要約する。実際にシステム上で取得された会話情報と，それをもとにSwift SOAP上で出力された要約データは下図のようになる。

Swift SOAPで作成したSOAP形式のカルテ原稿例

■ サービスの提供価格

Swift SOAPは，定額・使い放題で，医師（ユーザ）１名あたり月額16,500円（税込）で利用できる。

より多くの医療現場に導入してもらい，一人でも多くの医師に価値を感じてもらうため，Swift SOAPの提供価格は，市場のカルテ作成効率化サービスと比較すると低価格に設定をしている。一方，機能面では妥協せず，世界最先端の音声認識技術および生成AI技術を導入し，現場の声を取り入れた柔軟な性能向上を実現している。

参考価格比較表: 1: 2025年5月時点の他社サービス内容を選定、2: 各社提供プランに基づき，月間160時間相当のサービス利用価格を算出

■ サービス開発の背景

（株）パルシベイト
代表取締役　辻　和久 氏

「気づけば，患者の表情を見る余裕がなくなってきている。」
カルテ作成支援サービス Swift SOAPは，現場の切実な声から生まれました。導入障壁を下げ，すべての医師・医療従事者が最先端技術の恩恵を受けられる環境を作ります。

開発当初に実施したカルテ作成支援ニーズに関するインタビューでは，10段階ニーズ調査で，73%が７以上（高いニーズ），36%が9以上（極めて高いニーズ）と極めて高いニーズが伺えます。

私たちは，数百時間に及ぶインタビューとユーザーテストを通じて，“本当に役立つ”機能だけを Swift SOAP に残しました。さらに，一人でも多くの医師に安心して利用いただくために，月額16,500円（定額・使い放題）の価格設定を実現しました。

Swift SOAPを国内すべての医療現場に次世代のインフラとして提供し，リリース後も利用者の声を取り入れながら，より一層，使いやすいソリューションとして進化させてまいります。

参考：株式会社パルシベイト実施　開発着手前の初期インタビュー調査結果（n=11）

■ 提供会社の情報

（株）パルシベイトは，2024年創業の医療系ITスタートアップ企業。数多くの業務改革やDX（デジタルトランスフォーメーション），国家プロジェクトを成功に導いた経営陣と，経験豊富なグローバルタレント（エンジニア，デザイナー等）を有する。

世界最先端の技術を速く，高品質に，安定して現場に提供できる強みを持ち，Swift SOAPの開発では，高度な機能実装と高品質な利用者体験，大幅なコスト削減を実現した。今後は，Swift SOAPの高度化に加え，医療現場を支える医師以外の関係者に向けた新規サービスの開発にも取り組んでいく。