工学院大学,学びを促進するVRアプリと手術支援アプリを開発
10月14日からCEATEC 2025で公開
2025-10-9
工学院大学の張ジョ 准教授(情報デザイン学科)は,教育分野および医療分野での応用を見据えた2種類のアプリケーションを開発した。大学発の研究成果でイノベーションを推進すべく,10月14日から17日に幕張メッセで開催されるデジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2025」(主催:一般社団法人 電子情報技術産業協会)に出展する。
【出展内容】

張ジョ 准教授(情報デザイン学科)が考案した学習用VRアプリケーション

張ジョ 准教授(情報デザイン学科)が考案した頭部手術における患部提示アプリケーション
1. 学び続けたくなる学習用VRアプリケーション
学習における大きな課題の一つに「モチベーションの維持」がある。本研究では,VR空間において学習者が継続的に学びたくなる仕組みを設計した。言語学習を対象とした調査をもとに,学習経験の有無に応じたモチベーション維持方法を提案する。ゲーミフィケーションの「アンロック要素」を活用し,学習の進展に応じて達成感を得られる仕組みを導入した。点数や単元移行の条件設計により,学習意欲を段階的にコントロールが可能。従来のVR教育アプリケーションに新たな要素を組み込み,学習意欲を長期的に維持できる新しい学習モデルを提示する。
2. 頭部手術における患部提示アプリケーション
頭部手術において,患部の正確な位置特定は時間と熟練度に左右される重要な課題である。本研究では,タブレット端末を用いて簡便かつ低コストで位置照合を可能にするアプリを開発した。3~5点の基準点をドイツ水平線に基づき設置し,患部位置を照合する。タブレット操作によりマーカー設置を簡略化(画面中央の指示器で指定,タップによる設定,執刀姿勢の指定)する。3Dプリンター等の専用機器を不要とし,低コストかつ短時間で利用可能となり,経験の浅い執刀者でも熟練者に近い精度で患部を特定することが可能になる。手術時間短縮や負担軽減につながる成果として,臨床現場での応用を見据えている。
■技術考案者コメント:張ジョ 准教授(工学院大学 情報デザイン学科)
実験でユーザの使用データを獲得し,応用にも試みましたが,産業界の現場での問題点に向けて更なる改善が必要だと考えられます。共同研究などで現在普及してきたXR技術の新しい応用の方向性を探り,多くのご要望とご意見をいただきながら,コンテンツ設計で社会に豊かなサービスを提供できれば幸いです。
■CEATEC 開催概要
名称:CEATEC 2025(シーテック 2025)
日時:2025年10月14日(火)~ 17日(金) 10:00~17:00
会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
来場申込公式サイト: https://www.ceatec.com/ja/
工学院大学出展内容: ■感性情報学研究室
1. 学び続けたくなる!VR単語学習アプリケーション
2. 頭部手術における位置照合アプリケーション
工学院大学出展場所: ネクストジェネレーションパーク
ホール 6 ブース番号 6H212
●問い合わせ先
学校法人 工学院大学 広報課
https://www.kogakuin.ac.jp