バイエル ソリューションレポート
2025年3月号
滋賀医科大学医学部附属病院 看護師・診療放射線技師の業務負担を低減するCentargo ー実は、手間のかかっていたシリンジ文化ー
Centargo CTインジェクションシステム(バイエル薬品社製)の導入経緯とBefore/Afterについて牛尾 哲敏 副診療放射線技師長にインタビューした。

放射線部 CT担当の皆様
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滋賀医科大学 |
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滋賀医科大学医学部 |
新しいコンセプトのインジェクタを検討しよう!
通常、CT装置の更新に合わせてインジェクタ等の周辺機器を更新するが、CT装置の更新よりも先にインジェクタが壊れ、2年前にインジェクタを病院予算で更新していたため、本来であればこのタイミングでのインジェクタ更新は行わない予定であった。
しかし、渡邉 嘉之 教授(放射線医学講座)から、「マルチペーシェントのインジェクタを検討しよう!」という提案があり、導入するなら大型予算のついた「今しかない!」との想いで仕様書の変更と製品に関する調査を始めた。
看護師の業務負担を低減する
当院でも人手不足の影響があり、看護師が担当している造影CT検査時の生理食塩液(生食)による後押しに関連する業務負担だけでも解決したいと、以前から思っていた。最近では、医療関係者のタスクシフトによって、さらに看護師の業務負担が増加しており、診療放射線科技師も、可能な限り看護師をサポートしているが、結果的に双方の負担増となり、このままだと、検査が立て込んでくると予定通りに業務を遂行できないケースも発生する可能性があった。
更新されるCT装置は、心臓疾患の診断をメインに想定しており、生食の後押しが必須であることから、Centargoを導入することにより、これらの作業がなくなり、手間が大幅に低減できることが期待された。
実際、 Centargoを使用してみると、想像以上に業務フローが改善した(表1)。
表1 Centargoが解決したこと(Before/After)

シリンジ製剤よりも気軽にできる
シリンジ製剤が使用される本邦では、多様化する検査プロトコルに対応するため、造影剤型を揃え、検査ごとに選択してインジェクタにセットすることや、生食の後押しが必要な検査数を事前に把握し、エア抜きをしながら用手で生食を空シリンジに充填する作業が当たり前になっている。
しかし、Centargoでは、高濃度のバイアル製剤を1剤型準備すれば、搭載されている生食と造影剤の同時注入機能により、多様化する造影プロトコルにフレキシブルに対応できる。
さらに、生食の用量や、充填の手間を気にすることなく、全例で気軽に生食の後押し検査を実施できることから、精度の高い造影CT検査や、腎機能低下例に対する造影剤投与量の低減検査が積極的に行われるようになると考える。生食の後押しに関しては、シリンジ製剤を使用する従来の症例と比べて大きなアドバンテージである。
看護師、診療放射線技師のワークフローについても、生食の充填作業が必要なくなったことで大きく改善し、また、使用した造影剤を記録する際にも入力ミスがなくなった。

取り回しの良いコイルチューブ
運用面でも、患者ごとにワンタッチで取替え可能な患者ラインの使い勝手が良く、自動で行われるエア抜きの高い完成度と併せて、Centargoの魅力をアップさせている。
この患者ラインは2.5mあり、撮影範囲の長い検査でもCentargo本体の位置を変えずに問題なく対応できる。またコイル状になっているので長すぎることも気にならない優れものである(図1)。

図1 患者ラインは、コイル状で伸縮するため、1種類であらゆる検査に対応可能
造影検査法を世界と共有できる
研究機関の一面もある大学病院でCentargoを使用するメリットは、バイアル製剤を用いたプロトコルがスタンダードである世界の医療機関と、造影検査法について容易に情報共有できることだ。
世界に目を向けると、Centargoは2,000台以上が稼働している(2024年末現在)。また米国においても2024年11月にFAD(米国食品医薬品局)の承認を得て12月に発売され、使用施設数の増加が期待される。
同じ仕様のインジェクタを用いた注入データで、日本と世界の造影法についてディスカッションできることは興味深い。
日本から、生食後押しの有用性、患者状態を考慮した適切な造影法、造影剤ロスに対するSDGs、衛生面を考慮した安全設計機能など、Centargoのメリットを世界に発信したい。
(2025年1月23日取材)

滋賀医科大学医学部附属病院
管理医療機器 / 多相電動式造影剤注入装置
販売名 / Centargo CTインジェクションシステム
認証番号 / 302AABZX00091000
管理医療機器 / 造影剤用輸液セット
販売名 / Centargo ディスポーザブルセット
認証番号 / 303AABZX00003000
【製品に関する問い合わせ先】
バイエル薬品株式会社 ラジオロジー事業部
TEL 0120-609-040
https://radiology.bayer.jp/
PP-M-CEN-JP-0307-05-02